古ツアさんと駒込で飲む

朝8時半起き。午前中は図書館に返す本が行方不明になり、その捜索にあてる。わりと早く見つかったので、ついでに本の整理。またも積みあがる山にうんざりする。雪舟えま『パラダイスィー8』(新潮社)。未来なのか別世界なのか判らない、ちょっとずれた日本で暮らす若者たちを描いた短篇集。この人の小説、初めて読んだけど、とてもいい。言葉の使いかたが独特だけど、胸にすとんと落ちる心地よさがある。偶然だけど、昨日の佐々木譲に続き、北海道在住作家だ。『赤旗』の書評で取り上げることに決める。

昨日の更新のせいか、メールの受信はできるけど送信ができない事態に。パソコンだけでなくスマホも同様なので、ニフティのサポートに電話する。調べてもらったところ、送信サーバーに間違ったパスワードが入力されたので、ブロックされたとのこと。自分では何もいじってないのでおかしいと思ったら、誰かからの無作為のアタックが続いたので、自動的にブロックされたのだという。解除してもらい、いちどは事なきを得る(しかし、翌日も同じことが起こり、もういちどサポートに連絡した)。

早めに出て、喫茶店で本を読もうと思ったところに大雨。しばらく降り続き、止んだところで出かける。駒込駅改札で古本屋ツアー・イン・ジャパンこと小山さんと待ち合わせ。立ち飲み屋の〈きんらん〉へ。カウンターの壁に、都内の立ち飲み屋を300軒ほど制覇した人が、その成果を地図にまとめて報告していた。A〜Dの評価になっているが、この店はA評価。さすがにDの店には貼ってもらえないだろう。古ツアさんのやっていることとちょっと重なるのがおかしい。

そのあと、アゼレア通りの〈古書ミヤハシ〉を覗く。最近出た山川方夫『春の華客・旅恋い 山川方夫名作選』(講談社文芸文庫)が800円だったので買う。〈もつ田〉でチューハイから日本酒。カレーつくね、カレーもも焼きがうまい。愚痴交じりの気勢の上がらない話が多いが、それでも古ツアさんと話していると楽しい。私以上に、古本屋めぐりにかけたコストを本を書くことで回収できていない人なので、なんとか機会をつくって、未踏破の県の古本屋を回ってほしい。各地のブックイベント主催者のみなさん、ぜひ企画してください。

スタートが早かったので、別れて家に帰ったのは9時。ちょこちょこやって、11時には眠ってしまう。