人生初優勝!

7日、8日はわめぞの「外市」。〈古書往来座〉での同イベントが、鬼子母神商店街のキクガレージに場所を移して復活。7日の3時半ごろに行ったが、思ったよりも規模が大きく、かなりの冊数が出ていたので一回りしたら終了時間に。岐阜の徒然舎さんが持ってきていたミニコミ『ギフノート』、『文藝別冊 幸田文』を買う。倉敷の蟲文庫さん、犬山の五っ葉文庫くん、仙台の佐藤ジュンコちゃんらのゲストや、不忍ブックストリートの有志など出店者が賑やか。しかし、寒い。


ジュンちゃんと若生さんを誘って、キクガレージ前の喫茶店〈さむしんぐ〉でコーヒー。のんびりしていたら、ユースト「わめぞTV」の開始時間が過ぎていて、ジュンちゃんに連絡がつかないとみんなが慌てていた。5時から「盲本道合戦」。歴代の優勝者とゲスト参加者のトーナメント形式。コーディネーターは往来座の瀬戸さんだが、始まる前に酒を飲み過ぎて、途中で司会を強制解除させられていた。南陀楼にそっくりの「ナンシー」(ネブラスカ出身・別府経由・西日暮里在住の娼婦兼ストリッパー兼編集者)は、第一回戦で蟲文庫のそっくりさん、準決勝でジュンちゃんのそっくりさんと対戦して決勝戦に上がり、タラコマスクを下して優勝した。ナンシーも南陀楼も、典型的な文系のため勝ち負けを賭ける機会がほとんどなかったため、これまでの人生で「優勝」という称号を得たのはコレが初めてではないか。誰に自慢できる称号でもないけれど、そこはかとなく嬉しい。対戦中に日本酒を飲み、そのあとの〈アミ〉での打ち上げでもビール飲んだので、すっかり酔っぱらう。


翌日になって、酒が抜けてくると、あんなコトやって喜んでいる場合じゃないぞという、暗澹たる気持ちが強くなり、布団の中でドン・ウィンズロウ馳星周ノワール小説に逃避。しかも、その翌日も同じパターンで過ごしてしまう。ダメな気分のときには、まともじゃない人物がたくさん出てくる小説がたまらなく染みるけれど、ますますやる気がなくなる。まずいなあ。連休明けの今日はなんとか立ち直り、滞っていた連絡などを。午後に取材があり、そのあと特集のラフ打ち合わせ。夜はユーチューブでラジオ聴きながら、晩飯つくって食う。


サンデー毎日』1月22日号で、藤田洋三『世間遺産放浪記 俗世間篇』(石風社)の書評を書きました。1冊目よりはややインパクトが弱めだが、その分、物件の幅は広くなっていると思う。


ジャイブから坂田靖子『サカタ食堂 おまかせ定食』(600円+税)。食べものをモチーフにした短篇のアンソロジー、第二弾。「エッグ・ノック」の出てくる『夕焼け通り』は、中学生の頃に読んでつよく記憶に残っている。