週末いろいろ

11日の〈古書ほうろう〉でのトーク1「本を売るだけが古本屋の仕事じゃない!?」は、雨の中、40人以上のお客さんが集まってくださり、盛況のうちに終わりました。大きな流れとしては、西荻ブックマークとわめぞという二つのブックイベントの話を前半に、古本屋をはじめるまでの経緯とこの仕事についての考えを後半に、と考えていたのですが、もちろん、そんなに都合よく運ぶはずもなく、質問に対する瀬戸さんの答えがどんどんズレていって、それが面白いのでもっと突っ込んでいるうちに時間が経っていきました。しかし、瀬戸さんの一見うわ言のような言葉は、どれも彼なりの根拠や経験の裏付けがあり、それをいくつか訊き出せたのがよかったかな。


また、広瀬さんは〈高原書店〉の社長、瀬戸さんは〈古本大学〉の社長の影響をつよく受けており、それを反面教師とするかどうかの違いがあったことが判りました。漠然と感じていた通り、二人の違いではなく、共通している点をあぶり出せたコトもよかったのです。最後には、広瀬さんに訊きたいことがたくさんある瀬戸さんにマイクを奪われ、その質問を理解するのに時間がかかったりして、終わったら10時前でした。そのあと、わめぞ民を中心に20人以上が残ってくれ、賑やかに打ち上げがあり、みんなが帰ったあとにほうろう+酔っぱらったタムタム佐久間さんと2時まで飲みました。ああ、疲れた。


武藤良子さんとPippoさんが感想をブログに書いてくれました。ありがとう。
http://d.hatena.ne.jp/mr1016/20091211
http://blog.livedoor.jp/pipponpippon/archives/51301484.html


12日は原稿から逃げるように、京成線に乗って曳舟へ。そこから歩いて5分の〈ラブガーデン〉という花屋+カフェで、2日限定で行なわれるイベント「本の庭」を覗く。「ゆず虎嘯」「やまがら文庫」「市川糂汰堂」「トカゲ書林」「どすこい女子部」「古本T」「甘夏書店」など、一箱系イベントでおなじみの人たちが出ている。花屋で使っているという木箱がイイ感じ。「放浪書房」の箱で、店主をモデルにしたという旅マンガの冊子を購入。


モンガ堂さんに店番を頼んで、やまがら文庫のYさんを引っ張り出す。この辺なら早くから開いてる飲み屋があるだろうと(根拠なく)思ってあちこち歩くが、飲み屋どころか喫茶店も見つからない。八広の方まで歩くがまったく出合えず、Yさんの提案でタクシーで東向島に移動。しかし、そこでもやってる店がない。うーん。ヤケになって歩いていると、東武の鐘が渕駅にたどり着く。駅前の通りに、サンタの扮装で焼き鳥を売っているおじさんがいて、その居酒屋が営業していたので入る。チューハイとカシラ、鳥皮、煮込みなど。やっと落ち着いて、来年の不忍ブックストリートについて、いろいろ話す。会場に戻らねばならないYさんと別れて、商店街を歩いてみる。目についた中華料理屋に入り、レモンハイとギョーザ(あとで旬公にイヤがられるほど、ニンニクが強烈だった)、チャンポンで満腹に。東武で北千住に出て、千代田線の乗り換え口にある本屋で、『SFマガジン』1月号(創刊50周年特大号1)と島本和彦アオイホノオ』第3巻(小学館)を買う。前者は『世界SF全集』をつくるという座談会が読みたくて。


今日は午前中から仕事場に行くが、書評で取り上げる宮沢章夫『時間のかかる読書』(河出書房新社)がなかなか読み終わらない。ソファに横になって、少し読んでは眠ってしまう。とても面白い本だけど、文字通り時間のかかる読書だった。夕方からようやく原稿にかかり、7時までに2本書く。〈往来堂書店〉で、『本の雑誌』(読者が選ぶ2009年ベストで、『老舗の流儀 戦後六十年あの本の新聞広告』を挙げてくださった方がいた。ありがたい)と『コミックビーム』(山川直人『澄江堂主人』連載開始。なんと芥川龍之介が◎◎家に!)を買い、〈サンマルクカフェ〉で旬公と待ち合わせ。〈Ryu〉で豚肉のトマト煮を食べる。ウチに帰り、宿題の映画を観る。