『彷書月刊』連載100回記念・ミニコミ特集ができました

彷書月刊』での連載「ぼくの書サイ徘徊録」の100回記念として、12月号で特集をひとつ任せてもらいました。題して、「ミニコミの設計図」。竹熊健太郎さん、堀内恭さん(入谷コピー文庫)との2本の対談を軸に、以下の方に寄稿していただきました(カッコ内は発行しているミニコミ名)。小沢信男佐藤健二串間努(旅と趣味)、遠藤諭(東京おとなクラブ)、野中モモ枝川公一(WAVEtheFLAG)、橋爪節也(新菜箸本撰)、岡町高弥(マンスリータカミツ)、生野朋子&酒井理恵子(ふるほにすと)、扉野良人(ドノゴトンカ)、本多博行(そらあるき)、橋本倫史(HB)、林舞(ぱんとたまねぎ)。この中の名前のどれかにピンときたら、すぐ買いに走ってください。ぼくの連載は「お好み本ひろしま」について。ぜんぶで46ページの特集になりました。晶文社から出した串間努編『ミニコミ魂』からちょうど10年ということで決めたテーマでした(野中さん、扉野さんは同書の執筆者)が、届いたのを手に取ってみて、『一箱古本市の歩きかた』と対になる内容だな、とも思いました。全面的に好きにさせてもらったので、久しぶりに編集者心が騒ぎました。なないろさん、皆川さん、ありがとうございます。


「BOOKRIUM」さん(http://bookrium.exblog.jp/13022364/)が、「秋も一箱古本市2008 リンク集」をつくってくださいました。「モンガ堂さんの日記にあるブログ集で、2008年の一箱古本市のリンク集がなく、気になってたので個人用につくってみました(秋だけ)」ということです。そーなんですよ、この年は春も秋もできてないのです。ありがとうございます。あとは2008年春だけです。どなたか奇特な方がでてくれないでしょうか(始から他力本願)。


〈ブックエキスプレスディラ〉上野店のHさんから、フリーペーパー『季刊めくる』が送られてきました。女性がつくっているものだから、という先入観を大きく裏切られて、無骨な書体での手書きにホチキス止め、巻頭には宮武外骨の言葉、という、非カワイイ系のつくりだったのでびっくり。中身も文字数が多くてあっさりしていないところがイイです。ぼくが気に入ったのは、「貧乏書店員すーちゃんの貧乏日記」で、自業自得の金欠生活に共感してしまう。第3号まで発行されているが、在庫がなくなっている模様。次はいつ出るのだろう?(ちなみに、どこかに発行年月を入れておいてください!)。Hさんは千葉県内の書店員の集まり「本toちば」(http://www.bookchiba.com/)にも関わっているそうです。


11月23日付の東京新聞に「メルヘンだけじゃない! 森ガール」なる記事が。女の子の写真を載せ、「アクセサリーはイヤーマフやファー、毛糸素材など」「重ね着でゆったりしたシルエット」「動物柄や民族調が好み かばんの中にはカメラ」「個性的な柄のレギンスやタイツ」「ぺたんこで先に丸い靴」と説明が。森ガールの定義はのみこめたが、昔みた「コレがおたくだ」などの図解を思い出す決めつけ方だ。


5時半に出かける。トークのメモはつくったのだが、直前にはいつも不安になる。表参道で降りる。〈青山ブックセンター〉に向かう途中、〈オヨヨ書林〉の看板が路上に出ており、そこに「20パーセント引き」の紙が貼られている。店に着き、奥のカルチャーサロンへ。予約は20数人と聴き、店や光文社には悪いがちょっとホッとする。リラックスして話せそうだ。同じフロアにある喫茶店津野海太郎さんと会い、7時に会場へ。植草甚一一箱古本市がどうつながるかと思ったが、津野さんのほうから植草さんの歩きかたと、一箱古本市の特質を重ねてくれて、そこから話がうまく転がった。だいたい過不足なく話したな、と思った頃に時間となる。その後、質疑応答があるが、鶴見俊輔さんのことになると、津野さんの話が流暢でなくなり、考えながら話していたのが印象的だった。


終わって、希望者にサインを書く。「ぶーやんさま」「とみきちさま」など、半分ぐらいは本名じゃない名前を書かされて笑う。ドンベー夫妻は、もう何冊も買ってくれ親戚に配っているそうだ。ありがたし。そのあと、津野さんとテレビマンユニオンのIさん、光文社の方々と打ち上げ。映画の話で盛り上がった。店を出ると小雨が降っている。千代田線で千駄木で降りると、けっこう激しくなっていて、急いでウチに帰った。