明日は京都、そして博多へ

まず、告知。あがた森魚さんらのトークは、用事があって行けず残念。

アトリエ空中線10周年記念展
インディペンデント・プレスの展開


アンデパンダン=自主独立な画家・作家たちのインディペンデント出版作品集を独創的な造本で制作しつづけて高い評価を得る間奈美子主宰の〈アトリエ空中線〉。その孤高の活動の10周年を記念して、全制作書籍・約120点を一挙展覧します。書籍それ自体が作品であり表現である自主制作出版のあり方を模索しつつ、作家たちと向き合いながら、編集・造本・組版・印刷製本設計・配本まで一貫して取り組み、内容にふさわしい本の形を一つひとつ送り出してきたアトリエの全貌が初めて明かされます。
書籍の大量生産・消費に抗して19世紀末イギリスに始まった「プライベート・プレス」運動、20世紀現代美術の世界で生まれた「リーヴル・オブジェ」「アーティスト・ブック」、詩集と詩画集を中心に大正期以来、脈々と受け継がれた「限定版」の伝統……。そして現在、雑貨趣味的「リトル・プレス」やサブカル的「ZINE」の本づくりが注目を集めるなか、人文創作の精髄としての自主出版活動「インディペンデント・プレス」を問いかけます。


2009年11月13日(金)〜12月6日(日)
13:00〜19:00  (最終日は17:00まで) 
※会期中無休


◇ オープニング・レセプション  11月13日(金) 19:00〜
◇ギャラリートーク 「書物のインディーズの夢の継承」
第1回 11月21日(土) 18:00〜19:30
     〈ダダ/シュルレアリスムからパンク/ニューウェイブへ〉
       あがた森魚(音楽家)・間奈美子・郡淳一郎
第2回 11月28日(土) 18:00〜19:30
     〈瀧口修造と『地球創造説』『稲妻捕り』「草子」「煌文庫」〉
       山田耕一(書肆山田 創設者)・間奈美子・郡淳一郎
※記念ブックレット(定価1,000円)をお買上の方、ご参加いただけます。
   要予約/定員各40名
   ご予約順整理番号付き/全席自由
※当日は、ご予約時の整理番号順にご入場いただきます。開場時間を過ぎてからのご入場は、整理番号が無効となります。ご了承ください。
会場でブックレットご購入時に直接ご予約いただくか、事前にTELかメールでご予約いただいてから当日精算でもかまいません。
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ポスターハリスギャラリー
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朝8時起き。《ウェルかめ》を観てから、仕事場へ。再校の最後の見直し。12時前に光文社のKさんと道灌山下で待ち合わせ、喫茶店校閲との付き合わせ。1時間ほどで終わる。ようやく手を離れ、あとは白焼きで問題なければ校了だ。短いようで長かったなあ。宣伝チラシを受け取り、〈古書ほうろう〉と〈往来堂書店〉に置きに行く。〈フレンディー〉にMAPを持っていき、ついでに鰆の定食を食べる。


宇野常寛更科修一郎サブカルチャー最終審判 批評のジェノサイズ』(サイゾー)を一気読み。とってもリーダブルで、楽しく読んだ。宇野は「島宇宙サブカル業界)に巣くう御用ライター」をこてんぱん(死語)に叩いているつもりらしいが、罵言のボキャブラリーに乏しい上に、安全な関係にある東浩紀宮台真司のほかには批判対象の名前はまったくといっていいほど出てこず、音だけは景気のいい空気鉄砲みたいになっている。テレビドラマやアニメに関しては、嬉しそうに作品名や作者を羅列するのに、文学作品については文学御用ライターどもが絶賛するF氏やM氏の部数って」などと、気遣いのヒトと化すところに、むしろ「島宇宙」内への目配せを感じる。宇野の発言に「オレは一切関係ないから」と執拗に強調する更科もいい。これが「ゼロ年代の批評」なのかと、目からウロコが落ちること請け合いの一冊。


明日出かける準備をして、5時に日暮里〈ルノアール〉へ。店内のレイアウトがかなり変わっていた。『遊歩人』の石井さん、阿部さん、小沢信男さん、大村彦次郎さんと、諏訪台通りから田端の高台にかけてゆっくりと歩く。ちょうど昨日観た《影なき声》の舞台となった操車場近くのアパートは、この辺だったなと思う。久しぶりに〈がらんす〉へ。坂崎重盛さんも合流。小沢さん、坂崎さんの新刊が出たこともあり、ワインを飲みながらいつも以上に楽しく話す。先日亡くなった新宿の流し・マレンコフの話から、大村さんが「田中小実昌はいろいろ持ち歌がありましたよ。『ポクポク仔馬』なんて歌ってました」とおっしゃる。どうも、バートン・クレーンの歌らしい。コミさんによく似合うコミカルな歌だ。


10時前にお開きになり、仕事場に戻る。新書館から『カレンダーボーイ 祝日擬人化コミック』というのが届いていた。サブタイトル通り、元日や大晦日がイケメンの主人公になっているマンガなのだが、なんでぼくにコレが送られてきたかは不明。ウチに帰り、明日の荷物の準備。


明日は朝から出かけて、京都で〈善行堂〉その他を駆け足で回り、夜には博多に到着。そのまま「書店員ナイト」に顔を出すつもりです。土曜日は「一箱古本市」、日曜日は「編集・ライター養成講座 特別編〜福岡ブックスクール」の編集者座談会の司会です。あんまり無理しないようにしたいものです。では、行ってきます。