飯のまずいカフェとバッハを知らない大学生

朝8時起き。大雨。《ウェルかめ》(主人公の編集者としての幼さが延々と描かれるので、だんだん疲れてきた)を観てから、仕事場へ。再校チェックの続きや、もろもろの連絡で時間が過ぎていく。『彷書月刊』をはじめ、今日届くはずの郵便が届かない(けっきょく夜になっても届かなかった)。


3時前に出て、S社へ。あとから旬公も合流して、新連載の打ち合わせ。終わってから、カフェに入る。中央のテーブルに学生の一団が陣取っており、店主らしきおじさんにいろいろ尋ねている。サークルで出している雑誌の取材という雰囲気。店主の声が大きいので、すべて聞こえてくるが、どの話も他愛のない自慢でしかなく、学生に対してもの判りのいい大人を気取っているのもナンか痛い。学生も学生で、店でかかっている音楽を聴いて、「これ、なんですか?」、「バッハだよ」(店主)、「バッハって……なに?」と真顔で訊いている女子がいた。どこの国の人だとか、代表曲は何かという質問ではなく、どうも、バッハという単語を耳にしたことがないらしい。最後に判ったのだが、彼らは早稲田大学の学生だった。この店、前に一、二度来たことがあるが、店主の趣味を客に押し付けているようで、どうも好きになれない。食事にもなんかこだわっている風なのだが、はっきり云って相当まずかった。店を出るなり、旬公と思わず語りあってしまった。


西日暮里に戻り、雑用を片付ける。雨の中を歩いてウチに帰り、「小説検定」の本読み。ほかの用事を片づけながらだと、頑張っても1日に2冊までだなあ。