明日は「秋も一箱古本市」です!

いよいよ明日です。

秋も一箱古本市2009


谷根千恒例の一箱古本市、今年の秋は6か所で開催します!


2009年10月10日(土)11:00〜16:30
*雨天の場合は11日(日)に順延


大家さん(古本市会場
宗善寺、ライオンズガーデン谷中三崎坂、コシヅカハム、アートスペース・ゲント
C.A.G.+Negla、大円寺
 

≪お楽しみイベント≫
・あのひとの一箱
不忍ブックストリートで本に関わる仕事をしているひとたちが、自宅の本棚から一箱を出店します。ベールに包まれた読書生活が明らかに!? あのひとは普段どんな本を読んでいるんでしょう?


・メリーさんの奇妙な果実 〜第2章〜  古書ほうろう
昨秋、大人気を博したヤギのメリーさんが、秋も一箱古本市に帰ってきます!メリーさんに扮するのは、美術家・中村正さん。古書店を舞台に、動物人形たちが生み出されてゆく不思議なライブパフォーマンスをお楽しみください。
今年は子ヤギのティペットも登場します。こちらもお見逃しなく!


・路上ペンギン写真展  宗善寺
東京の街を徘徊するペンギン・銀の輔の即席即日写真展を開催します。カメラマンは写真家・高野ひろしさん。谷根千界隈の写真も一杯あります。銀の輔も会場で待ってます!詳しくはこちらをどうぞ。
*10月7日(水)朝日新聞の東京面で紹介されました。


・そうすけの100m書行  古書ほうろう
「書法現場展ライブ」でもおなじみの書家、北村宗介氏が、宋代の三大書家黄山谷の草書李白詩巻全文を一行書100mに書き上げます。遅々と歩み、筆と紙との接点のドラマは展開します。「百聞は一見に如かず」。書の大きなうねりと風を感じてください。北村氏のプロフィールなど、詳しくはこちらへ。
14時 古書ほうろう集合 すずらん通り縦断


・まちのイベントあれこれ
秋も一箱古本市当日は、まちのあちこちでイベントが開かれています。併せてお楽しみください。
芸工展    10月10日(土)〜10月25日(日)
谷中まつり  10月10日(土)・11日(日) 初音の森ほか
菊まつり   10月10日(土)・11日(日) 大円寺


詳しくは http://d.hatena.ne.jp/seishubu/


ぼくは今回は新書にかかりきりで、ほとんど手伝えていませんが、青秋部を中心とするネットワークがにぎやかな企画をいろいろ用意してくれています。明日は、ぼくは朝と夕方にはゲントにいて、その間は自転車で動いています。見つけたら声をかけてください。寒くなければ、いつもの赤シャツです。【追記】と書いた夕方に、ゼンソクが出てしまいました。自転車に乗っているのもキツイので、朝は病院に寄ってからゲントに行きます。すいません。


昨夜は妙に目がさえて、4時ごろまで眠れず。『彷書月刊』特集の追加企画を思いつくたび、なんども起きて、皆川さんにメールを送る。このうち2本実現できれば、相当に濃い特集になるだろう。8時に起きて、《ウェルかめ》を観る。もう、グダグダ云わんと、とりあえずそこに潜りこんどけよ、と思う。本郷図書館に寄って、『文學界の』小特集「文学と出会う場所」を読む。「高遠ブックフェスティバル」のレポート+北尾トロさんのインタビューはよかったが、あとの2本がちょっとヒドイ。文学フリマは主催者のハナシを並べているだけだし、熊野大学体験記は子どもの夏休みの作文並みだった。


仕事場で、部屋の整理。あさって、エエ市から荷物が届くので、その前に場所をつくらねば。「あった場所に本を戻す」ことが、どうしてこんなに大変なんだろう? ホコリっぽいので、案の定、ゼイゼイ云いはじめる。気分転換に2時ごろ出かける。新お茶の水で降り、湯島聖堂を通り抜けて、〈美篶堂〉の隣のカフェへ。カレーのルーがねっとりしていて、ぼく好み。ウマイ。


〈美篶堂〉で、多田進装丁展「楽しく文庫本」を見る。B6判、表1のみ、用紙固定というワクのなかでどれだけ遊べるかが、この展示のテーマのような気がする。ちくま文庫版の小林信彦オヨヨ大統領』シリーズ、手に取らずにいたが、とてもインパクトのあるデザインだったコトを知る。18日(日)まで開催。ギャラリーのヒトに聞くと、隣のカフェに多田さんがいらっしゃるとのこと。さっき奥に入っていった二人組がそうだったのか。取って返し、ご挨拶。多田さんにビールをおごっていただく。一緒にいらした重原保男さんは多田さんとは数十年来の装丁家仲間だそうで、多田さんのブログ(http://tadasusu.exblog.jp/)を通じて、先日20年ぶりに再会されたとのこと。重原さんも「画写ッ!」というブログ(http://ky11shige.exblog.jp/)をやっておられ、ぼくのコトもよくご存じだったので驚いた。もっとも、店を出たところで、ささめやゆきさんが多田さんに声をかけ、多田さんがぼくを紹介してくださったが、もちろんご存じなく、怪しいペンネームの悲哀を味わう。


お茶ノ水駅まで戻る間に、ゼイゼイがひどくなり、途中休み休み歩く。皆川さんと交差点近くの〈ディスクユニオン〉で待ち合わせしたが、行ってみると、中古楽器屋になっていて焦る。最近、この通りは歩いていなかった。しばらく待つが皆川さんは来ず、駅近くのほかの2店にも行ってみるが姿見えず。ひょっとして神保町店にいるのでは? と坂を下りきったところで連絡がつき、落ち合えた。編集部に寄ろうとしたが、ホコリがひどいのでやめたほうがと云われ、〈ベローチェ〉へ。中で、風俗資料館の中原館長に挨拶される。さっきま『彷書』の編集部にいらしたとか。以下の紹介文を書いてから出かけたので、奇遇だ。皆川さんと雑談したあと、小川町まで歩き、千代田線で西日暮里へ。ゼイゼイが激しい。今週、医者に行っておくべきだった。


風俗資料館(http://pl-fs.kir.jp/pc/top.htm)から、贋作少女雑誌『令嬢訓育画報』が届く。コレはですねえ、昭和13年に発行されていた少女雑誌の復刻という架空の設定に、もうひとつ、「少女雑誌を装った、お仕置きマニアによるお仕置きのための完全なるお仕置き雑誌」という設定がかぶさるもので、少女雑誌っぽいイラスト、レイアウト、記事で、やってるコトは「お仕置き」という、もうなんだかスゴイ代物なのです。「架空」だけど「それっぽい」ものをつくるための情熱はハンパではなく、怪しい通販広告やコラム、目次などすべてに手を抜いてない。きっと製作費もかなりかかっているだろう。「着せ替え紙人形の付録」もついて定価3000円。SMに興味があろうがなかろうが、変わった本が好きなら常備したい一冊だ。なお、同館では11月28日(土)まで「小妻容子秘画帖 豊艶の濫り」なる、これまたスゴイ展示を開催中。会員以外は入館料(一日5500円)が必要となるが、膨大な蔵書を見ることができるので、思い切って入ってみては。ぼくは招待券をいただいたのですが、あと一人一緒に入れるので、興味のあるヒトはご連絡ください。館長さんは女性で、女性の来館者も歓迎されています。


青木正美さんから『場末の子 東京・葛飾一九三三〜四九年』(日本古書通信社)。木村衣有子さんからは『京都のこころAtoZ』(ポプラ文庫)。アルファベット順に京都のツボを紹介した本。本文はカラー。カバーがシンプルだけどとてもよく、本文のケイの使い方がいいなあと思ったら、文平銀座のデザインだった。これはぼくにじゃないが、新潮社から『考える人』。特集は「活字から、ウェブへの……。」。インタビューが読みごたえありそう。旬公がエッセイを書いてます。


9時近くまで仕事場にいて、短い原稿を書いたり、片付けしたり。〈谷中コミュニティーセンター〉のポストに本を返そうと行ったら、隣の広場が騒がしい。スクリーンを張って野外上映をやっている。しかも活弁つきだ。谷根千工房・山崎さんの企画、今日だったのか。声を聞きながら会場を後にする。〈のむらや〉で買い物して、ウチに帰るまでに、自転車に乗っているのが苦しくなる。これは薬ナシではしのげないと思い、明朝内科に行くコトにして、青秋部の中村さんに連絡。あとは、なるべく動かないようにして、アマゾンで届いた『細田守 PLUS MADHOUSE 03』(キネマ旬報社)を読む。《サマーウォーズ》完成までの過程を関係者に聞いたものとか、監督や脚本家へのインタビューは面白い。細田さんって同い年なんだ。ただ、作画監督と監督の対談などは、互いにホメあっていて気持ち悪い。それと、こういう本を手元に置いてもう一度観たときの参考にしようとか、細田監督の《時をかける少女》以外の作品を観ようという気にはならない。アニメ以外の映画や音楽でもそうだけど、そういう検証に付き合うコトに飽きてしまったようだ。CDのライナーもあんまり開かないし。