池袋〈リブロ〉が変わるぞ

朝8時起き。だいぶ涼しくなってきたな。《つばさ》を観てから、仕事場へ。前に書いた「追分編」を直し、そこに小布施のことを新たに書き足す。1時すぎには完成。山手線で池袋へ。久しぶりに〈古書往来座〉に行き、のむみちさんと雑談。「いま、前の取材ノートを見直してるんだけどさあ、瀬戸さんの発言って、ほとんど妄想みたいなハナシばかりで、使えないんだよね……」とぼやくと、のむみちさんにウケていた。これまで何度か瀬戸さんに取材しているが、こんな取材者泣かせの人も珍しい。その瀬戸さんが石田衣良の次にカッコよく登場している、立教大学の学生がつくったフリーペーパー 『sai』第5号をもらう。〈ブックギャラリーポポタム〉も紹介されている。


キッチン南海〉でチーズ入りカツカレーを食べ、〈リブロ〉へ。リニューアル中とは聞いていたが、フロア移動のため人文書のように一時的に取り扱いを中止しているジャンルがあった。これまでの文芸書売場に雑誌が移り、雑誌売り場に文芸書と売れ線が、奥の書籍館の4階にコミックが上がり、1階に人文書と、大きく変わるのだ。完全にリニューアルが終わるのは、10月29日とのこと。この数年、ジュンクに押されっぱなしという風情だったが、やっぱりリブロには頑張ってもらわないと。2階で、小林信彦黒澤明という時代』(文藝春秋)ともう一冊買う。今月、名古屋店から異動してきた辻山さんと会い、休憩時間を使って、近くの〈カフェ・ド・クリエ〉で追加取材。そのあと、せっかく池袋に来たのだから映画でも……と思ったが、《サマーウォーズ》の次の回まで1時間以上ある。のむみちさんが通っているという〈新文芸坐〉の鶴田浩二特集は、時間が合わない。で、諦めて西日暮里に帰り、原稿の手直し。


所用で小沢信男さん宅に寄る。新刊は献本分がもうすぐ届くということなので、楽しみに待つことに。ウチに帰り、DVDでシドニー・ポラック監督《コンドル》(1975・米)を観る。CIAであらゆる本を読んで報告する「本読み屋」として働いているロバート・レッドフォードが、陰謀に巻き込まれるハナシ。本で得た知識だけで巨大組織に対抗していくというのは痛快だが、もっとおたくっぽい役者じゃないとなあ。レッドフォードだと、たんにスパイとして優秀な奴にしか見えない。しかし、殺し屋役のマックス・フォン・シドーの演技、デイブ・グルーシンの音楽も良くて、いい映画だった。


さっきトンボが入りこんで、蛍光灯の裏に止まって動かない。捕まえようとすると逃げるし、どうすれば、出て行ってくれるのか。