楽しいフェスとつらいバス

朝7時に起き、テレビのニュースを眺める。1階で簡単な朝食を取り、バスに乗って高遠へ。午前中は図書館で調べ物をしたり、スタッフへの取材。永江朗さんと立ち話。昼はNEGIさんと、〈土味の家〉で高遠そば。そば自体は細いそばだが、つゆの味が独特で美味しかった。この店では短歌本の展示をやっていた。


1時半、「やますそ」の3階で行われる「本の町シンポジウム」へ。ちょっと人少ないように見えたが、あとから増え、ほぼ満席に。北尾トロ角田光代、市村次夫(小布施堂)、熊田俊郎(駿河台大学)で、司会は永江朗というメンバー。それぞれの意見に説得力があり、予定調和でないハナシの進み方なのがよかった。トロさんは、こういう場にあってもトロさんらしく正直な人だなあ。市村さんが小布施の町起こしの話をされたので、その流れで9月5、6日に小布施で行われる「まちとしょテラソ市」(一箱古本市)に触れられるかと思っていたら、言及なし。せっかく長野県内からヒトが集まっていて、告知するのには最適のチャンスだったのに……。


終わって、図書館前の広場でスタッフの高野マユタンに取材。トークの作家担当で忙しく飛び回っていた。目の前に止まったバスに乗り、5時に出発。トロさん、斉木さんら、緑のスタッフTシャツを着た人たちが、手を振ってバスを見送ってくれる。今回のスタッフはなんと100人もいたという。本をテーマにした滞在型のフェスティバルとしては大成功だったと思う。同時に、不忍ブックストリートや「一箱古本市」という手法との違いも、見えてきたような気がする。今回のフェスについては、『本が好き!』の連載最終回で書きます。ちなみに同誌は12月発行の1月号で休刊だという。読みごたえのある雑誌に成長していただけに、残念だ。


帰りのバスは行きとルートが違い、高速に入る前に山道を走ったので、少し気分が悪くなる。高速では途中から渋滞する。おまけに台風が近づいていて、途中から雨が激しくなる。眠れないので、入りの悪いラジオを聞いたり、文庫を読んだり。〈リブロ〉西鉄平尾店の栗田朋子さんが東神奈川の新店の店長になるため上京したので、夜に飲む約束をしていたのだが、この様子ではムリそうなので延期してもらう。八王子すぎると、車内のテレビで選挙番組を流してくれたので、それを観て時間をつぶす。民主党が300議席以上確保するようだ。10時にようやく新宿到着。山手線に乗り、11時前にウチに着く。選挙報道を横目にシャワーあびたり洗濯したりして、1時前には眠る。フェスは楽しかったが、バスはきつかったなあ。