蒸し暑さに耐えて「大大阪観光」

12時に寝たが、隣の部屋のいびきが壁越しに聞こえてきてウルサイ。あと、冷房の調整も難しく、しばらく眠れなかったが、2時ごろには眠った。7時半に起きて、8時にチェックアウト。ホテルを出てすぐのところの立ち食いそば屋のチェーン〈都そば〉(だったかな)で、きざみうどん。大阪に来ると、なぜかきざみうどんが食べたくなる。阪急梅田まで歩き、途中で乗り換えて、六甲へ。駅の中にある〈ブックファースト〉がまだ9時なのにもう営業している。東京で見つからなかった、『京都の迷い方』(京阪神エルマガジン社)を買う。図版がふんだんに入っていて、楽しい本。こういう東京本って、案外ない。執筆者たくさんいるが、知り合いが10人以上いた。


関西でいつも取材に同行してくれるN社のKさんと待ち合わせ、S校の図書館取材。雨が降っていてムシムシする。11時半に終わり、また阪急でこんどは千里線沿線の某駅へ。気温があがって、夏の暑さ。ハンカチがすぐ汗でぐしょぐしょに。時間がナイので、駅前のラーメン屋に入ったがけっこうウマかった。K校図書館の取材。司書の女性とハナシが合う。また阪急で北に向かい、モノレールに乗り換えて、柴原という駅で降りる。大阪大学の総合博物館に行きたいのだが、構内が広いので、タクシーが大回りする。


大阪大学総合学術博物館(http://www.museum.osaka-u.ac.jp/jp/index.html)で開催中の「映画『大大阪観光』の世界 昭和12年のモダン都市」を見る。まず、入口脇の部屋で、1937年(昭和12)に、大阪市電気局と産業部による観光映画《大大阪観光》を観る。30分ほどの映画だが、地下鉄、市電、ビルディング、道頓堀、動物園、寺社、祭りなど、大阪の見どころをギュっとまとめた構成。地下鉄の心斎橋駅のホームにあるエスカレーターが、いまとほとんど変わってないコトに感動。この映画を観てから展示室に入ると、画面に写っているあらゆるモノに関する資料が展示されている。


見始めたところに、この展示を企画した橋爪節也さんが登場。それから、橋爪さんの案内付きで展示を見る。ひとつひとつに解説や裏話を加えてくれるので、トクした気分。展示物の八割は橋爪さんの個人蔵で、橋爪さんはこの映画をコマ単位で注視しまくって、そこに写っている事物と自分のコレクションを結びつけたのだ。かけられた時間と手間とカネを考えると、空恐ろしくなってくる。展示を見終わってから、再び映画を橋爪さんの解説付きで観る。最初に気付かなかったコトが、いろいろ見えてくる。


会場では、多くのチラシやポスターが展示されていたが、それが昨日の〈レトロ印刷JAM〉の壁に貼られていた多くのフライヤーと重なって見えてきた。大阪の「紙モノ」の歴史は古く、深いのだ。この展示は7月11日(土)までやっているので、JAMでフリーペーパー展を見てから、こっちにも回ってほしい。


石橋駅から阪急で梅田へ。車中、橋爪さんに大大阪関係の資料についていろいろ教えていただく。企画につながればイイなあ。梅田で橋爪さん、Kさんと別れ、御堂筋線で新大阪へ。さっき、阪急で鉄橋を渡った淀川を、今度は御堂線で渡るのが、なんだか面白い。〈蓬莱〉の豚まんを買って、6時すぎののぞみ号に乗る。8時半に東京着。ウチに帰って、まずシャワーを浴びる。2日ともいろいろ楽しかったが、なにしろ暑いので、ぐったりした。明日からも気が抜けない用事が多い。なんとか乗り切らねば。