ブタはさぬきうどんが好きなんだって

コミケのブース、受かりました。8月16日(日)に出展。詳細はいずれまた。問題は新刊が間に合うかだなあ。旬公にハッパをかけねば。あと、7月4日(土)の「けものみち計画」の茶話会、残り5名様となりました。参加希望の方はご連絡ください。いらっしゃった方には、先日のワメトークで話題に出た、〈リブロ〉での『sumus』フェアの冊子を差し上げます。コレはレアですよ〜。


朝8時起き。三日間動き続け、飲み続けで、肩のあたりにどよーんと重い物が乗っかっている。《つばさ》を観てから、仕事場へ。ジュンコちゃんとおにぎりを食べる。昨日は終電で帰ってきたという。コレから早稲田に行くという彼女を送りだし、遅れていて『フリースタイル』の原稿を書く。600字のコラムなのに2時間近くかかってしまった。


12時前に出て、山手線で新宿駅へ。今日が締め切りの原稿のために、某所を2時間ばかりうろつく。途中、〈ジュンク堂〉で、永島慎二黄色い涙』(マガジンハウス)と杉浦茂『YELLOW MAN』(エンターブレイン)を買う。前者は『フーテン』が品切れなので代わりに買ったが、阿佐ヶ谷が舞台で、新宿についての描写はなかった。3時頃に仕事場に戻り、原稿にかかろうとするが、体も頭もダルくてしょうがない。いったんウチに帰って横になる。


5時から「水族かんのん楽市」の店番の予定で、そのあと水族館劇場の楽日をジュンコちゃんと観ようかと思っていたが、この調子だととても無理。ちなみに、こないだミカコさんから、今回の芝居の初日あたりで、幕間の時にカッパくんが客席に生きたカエルを投げ込んでいたという話を聞き、顔面蒼白になったことも、今日、行く気力がなくなったことにいくぶん関係しているだろう。


ジュンコちゃんは今夜の夜行バスで仙台に帰る。三泊四日、よく動いてたなあ。このところ一人暮らしなので、話せるヒトがいて楽しかったです。旬公に電話したら、嬉しそうに、「ブタにさぬきうどんを食わせた話」をしてくれる。こないだ持っていった〈がもう〉のうどんをゆで過ぎて、三匹にあげたら食べる勢いがつきすぎて洗面器が割れたのだとか。ま、どうでもイイ話ですが。


6時過ぎまで布団でうとうと。そのあと資料を読む。晩は、ブタも食べた、がもうのうどんを、鶏肉やホウレンソウなどを入れたつけ汁で食べたら、おいしかった。そのあと、高橋洋二『オールバックの放送作家 その生活と意見』(国書刊行会)を読み出したら止まらなくなる。テレビや映画についての時評的コラム集で、和田誠の装丁とくれば、ちくま文庫小林信彦のコラムシリーズを思い浮かべる。また実際、その愛読者なら絶対に面白いはずだということを、編集した樽本周馬さんは確信していると思う。詳しくは、読了してから書きたいが、久々に声をあげて笑いながら読んでいる。一本一本に丁寧な後記(なかには、どうでもいいのもある)が付いているのも愉しい。世界のナベアツ爆笑問題との対談も収録。


そろそろ本を閉じて寝ようと思いつつ、結局最後まで読んでしまう。前半は『小説新潮』の連載を時系列に並べているが、後半は放送作家の仕事やテレビについての長めの文章が収録されている。この一冊で言及されているヒトやモノはものすごく多いのだが、それが、自分の人脈の自慢や知識のひけらかしだとはまったく感じないのは、このヒトの中に、「本当な好きなもの」をウォッチし続けていることと、放送作家として世の中の半歩先を見据えることが同居しているからかもしれない。ちなみに、本書の大半が『小説新潮』に書かれていたものなので、ひょっとして、と思っていたら、あとがきで、担当が現『yom yom』の楠瀬啓之さんと判ったのは嬉しかった。そして、もう一人の担当である小林由紀さんは小林信彦の娘さんだと思う(たぶん)。あと、本文中に著者が近田春夫のラジオを愛聴していたという記述があるが、この部分の原稿を読んで、近田さんの『僕の読書感想文』の担当者でもある樽本さんはわが意を得たのではないか。最近「ヴァラエティ・ブック」と云う言葉が安易に使われ過ぎている気がするが、本書は、著者と編集者ががっぷり四つに組んだ、本当のヴァラエティ・ブックだ。『TVブロス』では読んでいたが、単行本は未読だった『10点さしあげる』(大栄出版)を慌ててアマゾン・マーケットプレイスで注文したりして。深夜に何やってんだ。

オールバックの放送作家――その生活と意見

オールバックの放送作家――その生活と意見