《大悪党》で寝すごした

朝8時起き。《つばさ》を観る。主題歌ばかりか、劇中でローリー寺西がうたう曲のメロディーまで覚えてしまったから、相当ハマってると云えよう。西日暮里に行き、「小説検定」のネタ探しなどしてるウチに、眠くなってきた。30分ほどヨコになるが、まだ寝足りない気分で、出かける。


渋谷へ。なんだかやたらと若い連中が多い。〈ブックファースト〉で資料の本を買ってから、〈シネマヴェーラ渋谷〉へ。今日も緑魔子特集。まず、渡辺祐介監督《喜劇 深夜族》(1969)。父親の伴淳三郎がポン引き、娘の緑魔子がコールガール。でも互いにそのことを知らない……、という設定。途中で眠くなり、気がついたらラスト近くだった。次に、増村保造監督《大悪党》(1968)。1990年代初頭に〈高田馬場パール座〉で観て以来、20年近くぶりの再見。田宮二郎の悪徳弁護士が強烈すぎて、ストーリーをすっかり忘れていた。佐藤慶緑魔子をたぶらかすとことん悪いヤツを演じる。すごく面白かったのだが、後半の裁判のシーンで少し気を抜いたら、眠ってしまい、気づいたらエンドマークだった。どうなったのか、さっぱりワカラン! これはDVDでも借りて観なおさなければ……。


人混みをかき分けて、駅まで戻り、湘南ライナーで横浜へ。京急に乗り換えて、日ノ出町へ。『ぐるり』の五十嵐さんと会い、前によく行ったという居酒屋〈庄兵衛〉へ。広くて、カウンターも座席もゆったりしていて、気持ちのいい店。ビールを飲み、満州焼き(カシラ肉のみそ焼き)を食べる。ウマい。


1時間ほど飲んで、そこから川沿いに5分ほど行ったところの〈試聴室2〉へ。このあたりにあった、いわゆる「ちょんの間」が排除され、そのあとに横浜市が建物を建てて、民間やNPOに貸すことをやっている。そのひとつ、黄金町スタジオにこのライブハウスが入っているのだ。入口で、一箱古本市の常連にして、ぼくの音楽のご意見番であるたけうま書房さんと会う。中は仮設っぽいホールで、天井が高く、素通しのガラスが道に面している。客は40人ほど。まず、とうめいロボ。いろんな意味で衝撃的な歌い手だ。『ぐるり』次号で書くつもり。次に、sakana。ライブで観るのは久しぶり。今日はあまり知らない曲がたくさん聴けてよかった。


9時半に終わり、三人で日ノ出町駅近くの〈第一亭〉という中華料理屋へ。看板に「豚足 豚耳 豚尾 豚舌」とあり、モツ料理が豊富な店。エルマガジンムックの『横浜本』で見つけて、行ってみたくなったので。チート(豚胃)のショウガ炒めも、台湾ちまきもウマい。ラーメンも澄んだスープで最高。〈試聴室〉でライブ見た後は、ココに決まりだな。


イイ気分になっていると11時すぎに。うかうかしていると、終電になってしまう。京急で品川に出て、山手線で西日暮里。ウチに帰ったのは12時半だった。