一箱古本市week、いろいろやります

一箱古本市weekは、もう今週末からスタートです。とりあえず、フリーペーパー展の告知をもう一度。トークはまだ席に余裕があります。フリペを出している方、これから出してみたいという方に集まっていただければと思います。

ブックス&カフェ・ブーザンゴ (B-2)文京区千駄木2-33-2 TEL03-3823-5501
http://www.bousingot.com/


南陀楼綾繁セレクト「フリーペーパー=小さなメディアの放つ光」展
内容もカタチもさまざまなフリーペーパーが大集合。
ライター・南陀楼綾繁が全国から厳選した約 60誌のフリーペーパーを展示します。制作者のこだわりや想いが感じられるものばかりです。最新号は持ち帰りできます。福岡、大阪、名古屋からの巡回展です。
日時:4月25日(土)〜5月6日(水・祝) 14:00〜21:00(金・土14:00〜23:00、日14:00〜20:00) 
※4月28日(火)定休


トーク「つくる愉しみ・見る愉しみ」
南陀楼綾繁(ライター・編集者)×安達玲奈(『coaster』編集発行人)
日時:4月29日(水・祝) 14:00〜16:00
入場料:1000円(1ドリンク込)
定員:15名 要予約
kawasusu@nifty.comまでメールでお申し込みください(件名「ブーザンゴトーク」)。
この企画の連絡先 南陀楼綾繁TEL 090-9347-8767 kawasusu@nifty.com


あと、〈茶ノ間〉の出張ミシマ社も面白い企画ですよ。ワークショップは残念ながら満席、キャンセル待ちですが、展示の部分は誰でも入れますのでどうぞ。

茶ノ間(ちゃのま) (A-1) 台東区谷中6-3-8 TEL03-3824-5231
http://www.cha-no-ma.com/


出張ミシマ社〜ミシマ社を丸ごと1日再現します!〜
2006年 10月に産声を上げた「自由が丘のほがらかな出版社」。その「いつも」をまんま再現。一軒家から畳とちゃぶ台、古い本棚を持参し、全刊行物を展示。ワークショップでは、「出版社を立ち上げた」という仮定のもと、企画から「売る」までの過程を体験。「出版社を作るということ」を 1日疑似体験します。
日時:4月25日(土) 11:00〜18:00(1階)


〔ワークショップ〕
11:00〜(約 60分) (1)編集の時間(企画から構成作り・依頼まで!)
(12:15〜みんなでお弁当。ぜひ一緒に食べましょう!)
13:15〜(約 60分) (2)営業の時間(注文書作りから書店営業まで!)
15:00〜(約 60分) (3)仕掛け屋の時間(POP・パネル、「ミシマ社通信」作り!)
(16:00〜おやつタイム。ぜひご一緒に)
17:00〜 (4)デザインの時間 尾原史和さん(スープデザイン)に装丁をお願いしよう !?
この企画の連絡先 ミシマ社 http://www.mishimasha.com/ 


そのミシマ社がテレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」4月16日放映の出版特集に登場。見逃してしまったが、動画が見られることを仲俣暁生さんのブログで知る。
http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/2009/04/o1-104.html
文化通信の星野渉さんがコメントしている。ほかの動きがこれまでの出版業界のかたちを前提とした防御的なもの(だからなんとなく辛気臭い)のに対して、冒頭の渋谷の書店+編集部(いつも店名を忘れる)と、ミシマ社は前向きだし、非常に明快。だから若い連中に受けるんだろうな。この動画、いつまでアップされているんだろう? できたら来週の授業で学生に見せたいんだけど、保存のしかたが判らない……。


朝7時起き。洗濯をしたり、風呂に入ったり。10時前に出て、神保町へ。〈三省堂書店〉4階で雑誌関係の資料を探す。このフロアには、出版、ジャーナリズム、書物エッセイと関連しそうな棚が3つある。酒井道夫編『教養としての編集』(武蔵野美術大学出版局)は、教科書としての使いやすさは「?」だが、後半に内田魯庵市島春城、前田晃、木村毅の出版に関する文章が入っているので買っておく。ほかに、『少女の友 創刊100周年記念号』(実業之日本社)、小林弘人『新関メディア論 新聞・雑誌が死ぬ前に』(バジリコ)も買う。フェア台に「神保町の匠」なるグループの選ぶ本が並べられている。名前がどうも気色悪い。2階に移り、大野茂『サンデーとマガジン 創刊と死闘の15年』、難波功士『ヤンキー進化論 不良文化はなぜ強い』(いずれも光文社新書)を買う。後者は東村アキコひまわりっ』のそのものズバリの1コマが帯に使われているのにつられて。野中英次『ハタキ』第2巻(講談社)や文庫本も数冊買い、手提げの紙袋がいっぱいになった。


神保町シアター〉へ。待ち時間に、『週刊朝日』緊急増刊として出た『朝日ジャーナル』創刊50年号をパラパラ。書き手が『論座』から移ってきた感じで、なんだか色気がない。中森明夫・辻本清美・秋元康の「新人類の24年“同窓会”」という座談会は面白かったが(秋元の発言がなかなか的確だった)。


今日の映画は、五所平之介監督《花籠の歌》(1937)。冒頭、川にかかった橋の上を市電が走るシーン。これは埋め立てる前の三十間堀川か? カメラが大きく振れると、服部時計店。そして銀座の飲食店街に入り、話の舞台となるトンカツ屋の二階へと移動する。基本的にのんきなハナシで、大学生の笠智衆がお経を読むシーンなどは大いに笑う。ただ、満洲からやってきた中国人コックが田中絹代に失恋して帰国したり、佐野周二の知り合いの女給が殺されて佐野が警察に留置されたりと、暗い世相が垣間見える。最後に「4年後には外国人が何十万もやってくる」と話すのは、1940年開催予定だった東京オリンピックを指しているのだろう。短くてテンポのイイ映画だが、ずいぶん話をはしょっている。


今日はこのあと、世田谷文学館松本清張展に行き、阿刀田高の講演を聞くつもりだったが、さっき買った本が重いのであきらめる。今日から始まった「新宿展」を覗きに、久しぶりに古書会館へ。帳場にいたセドローくんから「(ブログで)明日は遊びに行くぞって、ココのことですか」と冷やかされる。予定変わったんだよぉ。川本三郎編『モダン都市文学5 観光と乗り物』(平凡社)1000円、亀井淳『「週刊新潮」の内幕』(第三文明社)300円、河北新報社編集局編『地方出版の源流』(地方・小出版流通センター)300円、安藤鶴夫『おやじの女』(青蛙房)500円、などを買う。こないだ書いた原稿で、参考文献として取り上げた本が105円で見つかったのも嬉しかった。やはり新宿展は安い。


大荷物を抱えてウチに帰り、マンガを読みつつ昼寝。5時に〈古書ほうろう〉に寄ってから、千駄木交流館で実行委員会議。一箱の当日配るものをセットしつつ、いろいろ打ち合わせ。細かい確認事項が多いが、これをやっておかないと当日混乱するのだ。8時すぎに終わり、ほうろう経由で帰る。録画した《噂の東京マガジン》を観たら、北野誠の姿はなく、ほかのメンバーの席の間隔が少しずつ広くなっている。番組中、いちども北野の不在について触れられることはなく、圧力と自己規制のつよさを感じさせた。


一箱古本市weekまでのあいだ、「しのばずくん便り」で、企画の紹介記事を掲載していきます。今日はトークについて(http://d.hatena.ne.jp/shinobazukun/20090419)。どれも要予約なので、お早めにどうぞ。