塩山本は徹夜で読もう

昨日の午前中、G社で打ち合わせ。遅れに遅れている件につき、ついに最終的なスケジュールを突きつけられる。こちらのせいなので、まったく面目ナシ。名古屋から帰った翌日から、この仕事を最優先とするコトを誓う。会社に行く前に迷って通りすぎた中華料理屋のたたずまいがイイ感じだったので、昼飯を食べようと行ったら行列ができていて断念。西日暮里に戻り、〈イアナック〉でパンを買って食べる。『ぐるり』の五十嵐さんから電話で催促。すぐにインタビューまとめにかかり、6時過ぎになんとか完成させる。いつもだったら、一仕事終わったと帰るところだが、今日から前倒しの生活をと、『進学レーダー』の書評原稿を書いてしまう(といっても、べつに締め切りより早いわけではない)。終わって、晩飯を食おうと歩くも、あてにした2軒とも定休日。この辺りの飯屋の閉まるのが早いのと、定休日が重なるのを何とかしてほしい件について。


ウチに帰り、リブロ名古屋店の古本市に追加で送る本の値付け。一部は円頓寺一箱古本市に回してもらおう。その後、ゲラに目を通す。1時ごろに布団に入るが、4時に目が覚めてしまう。困ったものだ。しかたなく、塩山芳明さんの新刊『出版奈落の断末魔 エロ漫画の黄金時代』(アストラ)を読み始める。再校をいちど読んでいるのだが、本のカタチで読むとまた違った感じで読める。たちまち最終章まで一気読み(エピローグは蛇足。フツーのあとがきの方がヨカッタ)。ひとつだけ、p137の注はエレベーターではなくエスカレーターなのでは?(再校で入っていたとしたら、見落としすいません)


7時になったので、寝るのを諦めて、自転車で西日暮里へ。おにぎりを食べて、『進学レーダー』の図書館原稿。書き終えて、自転車で日暮里の銀行2つへ。帰りに西日暮里駅20日の新幹線を予約。行くつもりの時間のが祝日で満席、もっと前に出発することに。〈ナガハマ〉でプリント用紙を買い、名刺を印刷。古本市の追加分を値付けして、箱詰めする。そのあと、『SPA!』の書評。今回は太田和彦『シネマ大吟醸』(小学館文庫)を。書き終えてコンビニで荷物を出し、〈イアナック〉でハムカツサンドなど買って食べる。


別冊宝島 僕たちの好きな東野圭吾』届く。栗原裕一郎さんに紹介され、東野作品における「青春」と「笑い」について書いた。ほかの原稿がどんなのかほとんど知らされず、手探りで書いたのだが、ざっと見る限りそれほど浮いてなくてまァよかった。大学生の頃から憧れだった『別冊宝島』での初仕事だったが、あまりに違う媒体になっていて、さほど感慨は湧かず。


徳島の坂本秀童さんから『季刊 謄写技法』第6号届く。限定100部の3番本。前の号が出たのはなんと7年前。定期購読しているコトすら忘れていた。『ハードスタッフ』といい、徳島には気の長いヒトが多いのか。今回は和本・和とじで、「菅原克己ガリ版」「『小資本開業案内』に見る謄写印刷業」などが目を惹く。「富樫栄治の『本』」では、すむーす文庫の八木福次郎さんインタビューの一節が引用されていた。名古屋のスムースのトークのときに披露しよう。なお、同誌は通常号の前に、別輯2として『賢治の謄写版』を刊行予定。もちろん宮沢賢治ね。

六本木へ。駅から歩いて3分ほどの〈シネマート六本木〉へ。先月から新東宝特集が始まっていたのだが、観たい作品の時間が合わず、今日はじめて。地下の劇場はかなり座席数があったが、客は30分ほどか。デジタル素材での上映とはいえ、まだ暗くなりきれてないのに映写がスタートするのはおかしい。あと15秒待てないのか。観たのは、鈴木英夫監督《殺人容疑者》(1952)。セミドキュメンタリーの捜査劇で、東京の街中でロケしている。寝不足なので3分の1以上眠ってしまった。


終わって、〈青山ブックセンター〉と〈あおい書店〉へ。後者で書評用の文庫本や、坪内祐三『人声天語』(文春新書)、平岡正明『昭和マンガ家伝説』(平凡社新書)を買う。旬公と電話でやりとりして、晩飯を食べる場所を決める。日比谷線で恵比寿に出て、山手線で池袋。西口の〈蘭蘭〉へ。前菜の盛り合わせをつまみながら、ビールを飲む。あとから旬公がやってきて、誕生日の祝い。北京ダックを頼んだら、皮だけじゃないくて身もたっぷりついていた。食べきれずに持ち帰る。〈メトロポリタン・ホテル〉の喫茶室でコーヒーを飲み、家に帰る。