地方出身者は『おのぼり物語』を読め!

8時半起き。10時前に団子坂下からバスに乗って、早稲田へ。この数年、初日に行っていた「早稲田青空古本まつり」、今年は5日目に出勤だ。早稲田駅前の〈あゆみブックス〉で、カラスヤサトシ『おのぼり物語』(講談社)と藤野美奈子『明日ひらめけ! マンガ家デビュー物語』(メディアファクトリー)を買う。そのあと境内に入り、いろいろ買う。今日まで雨に見舞われてない(明日は降りそうだが)ということで、アキヒロくんもセドローくんも元気だった。それから、わめぞで便乗企画をやっている〈立石書店〉をはじめ数店を回り、資料本も含めてかなりの量を買ったが、「早稲田古本村通信」に書くつもりなので略。でもひとつだけ、〈三楽書房〉で『川崎長太郎自選全集』全5巻(河出書房新社)を5000円で入手したことだけは書いておこう。3巻に書き込みあり月報・オビ欠だったけど、この安さの前にはそんなのへっちゃら。


またバスに乗って、西日暮里へ。途中眠ってしまい、ひとつ乗り過ごした。仕事場で、カラスヤサトシ『おのぼり物語』を読む。連載時に一回だけ読んだことがあり、まとまるのを楽しみにしていた。いつもの「キモかわいさ」を最小限に抑えつつ、上京者独特の楽観と不安を見事に描き出している。父親の病気のために実家と行き来するあたりは、読んでいて泣けてしまった。傑作だろう。ついでに藤野美奈子『明日ひらめけ! マンガ家デビュー物語』も読んだら、こっちも面白かった。大物漫画家の痛いこと、痛いこと。非少女マンガ家だから描ける内容でしょう。


7時、千駄木交流館で「秋も一箱古本市」の助っ人集会。10人ほど集まる。ほとんどが助っ人経験者でハナシの伝わるのが早い。雨天順延というのだけが不安要素だが、テントも出すしなんとかなるでしょう。春のような大がかりなものとはまた違う、いい感じの規模の一箱古本市になりそう。終わって外に出ると大雨。いったん西日暮里に傘を取りに帰り、〈八剣伝〉での打ち上げに合流。ほうろうのみんなから、昨日の高平哲郎さんのトークがよかったことを聞く。惜しいことしたなあ。10時すぎに解散。