一生でいちばん多く「盗作」と叫んだ夜

朝8時には起きて仕事をと思っていたが、コミケ疲れで起き上がれず、10時に起きる。西日暮里に行き、あれこれ。午後から今日のトークのメモをとる。5時に〈古書ほうろう〉へ。昨日の近藤十四郎ライブに続き、店内には生ビールのサーバーが設置されている。栗原裕一郎さん、安藤礼二さんがいらしたので、すずらん通りの〈ヴァルガー〉で打ち合わせをと思ったら、早じまいしていた。しかたないので、斜め前の〈たまゆら亭〉で生ビールを飲みながら、今日の進行を。


6時半にほうろうに戻り、朗読してくれる佐藤わこさんと打ち合わせ。順番を決めるのに意外と手間取った。7時10分にトーク「声に出して読みたい盗作」開始。前半は栗原さんに、本ができる経緯などを訊き、その合間に朗読をはさむ。盗作とオリジナルを並べて聞くと、言葉の響きとか文体とかが頭に入って気やすい。その一方で、長いテキストに関しては、片方聞き終えるともう最初のほうを忘れていたりする。目で読むのと、音で聴くのと、テキストによって向き不向きがあることを知る。


休憩後、安藤さんに入ってもらう。安藤さんはこの日のために用意してくれた、渋澤龍彦、それから寺山修司中井英夫のネタを話してくれる。びっくり。後半は朗読のスピードを上げてもらったので、やや時間短縮できた。しかし、それでも10時半になってしまい、ほかにもいくつか話題はあったのだが、すべてカット(質疑応答も)して強引に終わらせる。後半はマイク2本で3人が話すのがやりにくかったり、残り時間を気にしていたせいで、私の受け答えがイマイチだったかもしれない。しかし、クールな表情で意地悪い話を繰り出す栗原さんと、ひとつの話がどんどん深みにはまっていく安藤さんとのやり取りは、とてもオモシロかった。お客さんは30数人と少なめだったが、おおむね好評だった模様。


終わってから、残った人とビールで乾杯。「書誌鳥」こと森洋介さんが聴きに来てくれていたが、彼の質問には栗原さんが最初から逃げ腰なのがありあり。判る判る。11時にお開きにして、解散。スムーズに行かないところはあったものの、ほうろうでしかできないトークになったと思う。


けものみち文庫『積んでは崩し』、今日から古書ほうろう、東京堂書店3階で販売しております。今週中に、三省堂書店神田本店4階、デカダン文庫ガケ書房古書現世古書往来座今井書店出雲店、海文堂書店火星の庭トンカ書店蟲文庫、リブロ名古屋店、Calo Bookshop & Cafeに納品いたします。その他、扱ってくださるお店を募集しております。【在庫僅少につき、いったん募集をストップします。すみません。8月20日追記】申し訳ないですが、やりだすとほかの仕事ができなくなるので、しばらく通販には対応できません。なるべく以上のお店でお買い求め願います。なお、すでに岡崎武志さんと林哲夫さんがブログに感想を書いてくださった。『sumus』同人の仲人口まじりではあろうが、やっぱり嬉しい。岡崎さん、「永遠の小学生」というフレーズ、ありがとうございます。