ブックフェアと「本の学校」シンポ

東京国際ブックフェア」のためビッグサイトへ。コミケのときは新木場経由で行くのだが、今日は豊洲からゆりかもめに乗ったら空いていて気持ちよかった。ブックフェアは相変わらず、どの社のブースもうるさくて、三分の一回ったら疲れてしまった。それでも、ブックフェア合わせの新刊が何冊か買えてよかった。田中達治『どすこい出版流通 筑摩書房「蔵前新刊どすこい」営業部通信1999-2007』(ポット出版)、岩田博『ひとり出版社「岩田書院」の舞台裏2003〜2008』(岩田書院)、『書店の未来をデザインする 本の学校・出版産業シンポジウム2007記録集』(唯学書房)、それとちょっと前に出た、辻由美『読書教育 フランスの活気ある現場から』(みすず書房)を。いずれも必携、必読の本だ。


会議棟に移動して、「本の学校・出版産業シンポジウム」の分科会を見る。第二分科会の「図書館、書店、出版社のコラボレーション」と、第四分科会「若手出版人の本音トーク」のふたつ。この模様は次号の『彷書月刊』で書いた。第四では、ミシマ社の三島邦弘さんの話がよかったが、席の前の貼り紙が「ミシマ屋」になっていて気の毒だった。質疑応答で、聞いたような声のヒトが。東京新聞のMさんだ。一箱古本市を枕にふって質問して、ぼくの名前まで出してくれていた。それに対して司会の永江朗さん(今日もジャケットにとんがり頭が決まってました)が、「ぼくなんか、南陀楼綾繁みたいにヒトを集めるより、一人で本を読んでいたい」とおっしゃっていたが、ぼくも別に社交的だからこんなコトしてるんじゃないんだけどなあ。本の学校とセットで来ると、ブックフェアもそれほど苦にならないことが判ったので、来年も来よう。


ウチに帰ると、アマゾンから戸川純[TOGAWA LEGEND:SELF SELECT BEST&RARE 1979-2008]が届いていた。3枚組のベスト盤。ソロ、ハルメンズゲルニカヤプーズから数曲ずつと、企画ものからのセレクト。かなり選び抜かれたベスト盤だという気がするが、仕事をしながら聴くと疲れる。

TOGAWA LEGEND SELF SELECT BEST&RARE 1979-2008

TOGAWA LEGEND SELF SELECT BEST&RARE 1979-2008


7月25日に行なう近藤十四郎さんとのトーク、若干余裕があるそうです。近藤さんは、『HEAVEN』にずっと関わりながら、一歩引いた位置から見ていたヒトだと思うので、かなりオモシロイ話が出てくるのではと期待しています。いまはほぼ壊滅した「自販機雑誌」というメディアに興味がある人はぜひ来てください。

『ぐるり』プレゼンツ
南陀楼綾繁トーク十番勝負 その3
ぼくが『HEAVEN』の住人だった頃


出演
近藤十四郎(ミュージシャン)
南陀楼綾繁(ライター・編集者)


1980代初頭に仇花のように咲いた、自販機雑誌『HEAVEN』。高杉弾山崎春美羽良多平吉隅田川乱一らがやりたい放題に暴れたこの伝説の雑誌に、創刊からスタッフとして関わった近藤十四郎さんにたっぷりお話をうかがいます。香山リカ『ポケットは80年代がいっぱい』の読者は必聴! 近藤さんの生演奏もあるかも!?


日時 2008年7月25日(金) 18:30開場/19:00開始
場所 対抗文化専門古書 気流舎
世田谷区代沢5-29-17 飯田ハイツ1F
電話 03-3410-0024
http://www.kiryuusha.com/
入場料 800円(予約優先、15人限定)
予約 ビレッジプレス「ぐるり」編集部
info@village-press.net 03-3928-7699


近藤十四郎(こんどう・としろう)
1954年岡山生れ。71年(高2)より東京。エルシー企画〜アリス出版〜群雄社にて『HEAVEN』、豪華パンフレット『陽炎座』(鈴木清順監督)などを制作。その後フリー。ソロ/バンドによる音楽活動も並行。「バカズ」〜「ゴールデンDAS」そして今夏、新生「水の底楽団」始動!