米子で出雲時間

昨夜は11時にベッドに入ったが、1時すぎに目が覚めてしまった。しかたなく、BS2の映画を途中から眺める。斎藤耕一監督の《無宿(やどなし)》で、勝新太郎高倉健梶芽衣子が山陰沖に沈む財宝(?)を探すという日本版《冒険者たち》。この海辺は鳥取砂丘あたりだろうか? そのあと、本を読んだりして寝たのは4時前。


9時にロビーに集合。外は大雨。岡崎さん、JPICのOさん、光文社のKさん、Mさんと2台のタクシーで。南部町の〈祐生出会いの館〉へ。この一大コレクションをぜひ岡崎さんに見せたかったので。稲田さんの案内で、展示や収蔵庫を見せてもらう。1時間ほど過ごし、稲田さんの車で〈コンベンションセンター〉まで送っていただく。


6階の控え室(どこの要人用かと思うほどエラソウな造り)で、弁当を食べたりして待つうち、「読書の腕前講座」の時間となる。最初は岡崎さんの話なので、後ろで聞いているが、100人の予約があったというワリには集まりかたが少ない。すると、はじまってしばらくしてから次から次へとヒトが入ってきて、30分後に満員になった。子どものときに、出雲では会合とかがかならず遅れてはじまるというので、「出雲時間」だとよく云われていたが、米子にも出雲時間があったのか(「米子時間」とは云わないらしい)。


休憩を挟んで、岡崎さんとぼくのトーク。地元出身なので、今回はかなり気楽。さっきの板祐生のハナシから入り、今井書店のことなどを話す。後半はふたりが用意してきた10冊を交互に紹介する。けっこう白熱して、時間を20分オーバーして終了。そのあとサイン会があり、境港で古本屋をやろうとしている女性や、鳥取から来た「青空文庫」のJukiさん、岡山から来た「ドンベーブックス」の相棒などと話をする。


はー、終わった終わった。残ったメンバー6人で、商店街の古本屋へ。絶版漫画と文庫中心の〈ギャラリー〉と、昨日も行った〈油屋書店〉へぞろぞろと入る。そのあと〈青杏文庫〉を見て、商店街を駅のほうに戻り、適当な居酒屋に入り乾杯。魚の美味しい店で、鳥取の地酒を飲む。これから米子空港に向う人、米子のホテルに泊まる人、岡山行きのやくもに乗る人とそれぞれ別れる。米子駅から特急で出雲市へ。タクシーで実家に帰ったら、「またワケのわからんカッコして!」と早速母親に叱られる。もうね、きっと死ぬまで云われ続けるでしょう。