谷中の桜、肌寒し

8時起き。洗濯してから、旬公と出かける。仕事前に、谷中墓地の桜をちょっと見に。この数日、天気はいいけれど、気温はかなり低い。それでも、墓地の中にはビニールシートを敷いて、花見の場所取りをしているヒトが多い。ご苦労様です。日暮里駅の反対側に降りて、カフェに入るが、食べ物がナニもなかったので、西日暮里の〈カフェ・ド・パルク〉でモーニング。そのあと、仕事場で資料を読んだり、一箱古本市の店主の配置をやりはじめたり。2時すぎまで食べずに腹が減ったが、せっかくだからと3時まで待ち、おでん屋〈いま福〉にいそいそとおでんの買出しに行ったが、まだ仕込み中だったので、〈イアナック〉でパンを買う。


『ぐるり』最新号が届く。今号からはじまる、ぼくがホスト役の巻頭インタビューは、小川美潮さん。14ページとたっぷりあります。美潮さんの雑誌インタビューはいくつか眼にしていますが、これだけたくさん話しているのはほかにはないのでは? 目次の美潮さんとぼくのツーショット写真が、「10円コンビ」みたいで笑う。今後、田川律さんと交代でインタビューを担当します。次回は8月。この号では、〈古本酒場コクテイル〉の狩野さんの新連載がはじまったり、保光敏将さんが高田渡高田漣のイラストを描いていたりと、少しずつ誌面が変わっている。


6時に出て、山手線で渋谷へ。ホームから改札を出るまでにすでに混雑していて、ハチ公前では身動きが取れないほど。〈ブックファースト〉も当然、ヒトでいっぱい。でも、ココ以外に駅前にまともな本屋がないもんなあ。『中原昌也作業日誌2004→2007』(boid)、椎根和『POPEYE物語』(新潮社)、藤牧徹也写真『本棚三昧』(青山出版社)、『en-taxi』を買う。『POPEYE物語』の装幀が新谷雅弘さんじゃなくて、ちょっとガッカリ(新潮社装幀室)。『本棚三昧』には「カフェの本棚」として、千駄木ブーザンゴ〉が登場。


円山町のO-nestビルの前で、『ぐるり』の五十嵐さんと待ち合わせて、7階の〈7th floor〉へ。ララバイブラザーズのライブに五十嵐さんが招待されたのについてきた。オールスタンディングかと覚悟していたら、椅子もテーブルもあってホッとする。ララバイブラザーズはギターララバイとピアノララバイの男性2人のデュオ。アルバムが2枚出ている。最初に2人で数曲やり、それから早川岳晴(ベース)、キーヤン(ドラム)が加わる。キーヤンのドラムはかっこいい。狩野さんに顔が似ていると思い、五十嵐さんにそう云ったが、あとで〈上々堂〉の石丸さんのほうだったと気づく(つまり、狩野さんと石丸さんの顔の区別がいまだについてないワケです)。休憩中、2人の出身地である三重県伊勢市名物で、本日特製メニューの「伊勢うどん」(500円)を食べる。大学時代に伊勢に行ったことがあるが、食べた記憶はない。もちもちっとした太い麺で、たまりショウユみたいなダシに浸かっている。上にはピアノララバイの実家で取れたというヤマイモがすり下ろしてある。これはクセになるうまさだ。後半は最後にやった変拍子の曲がヨカッタ。終わってまた、混雑した渋谷を駅に向かい、11時半に西日暮里へ。旬公がまだ仕事していたので、それに付き合って、日記を書いたり本を読んだりして待つ。ウチに帰ったのは2時すぎだった。