出てきた企画が46本!

朝8時起き。まだ雨が降っている。歩いて西日暮里に行き、「一箱古本市week in不忍ブックストリート」の企画をまとめはじめる。実行委員の企画と、個々のお店から出た企画をメールから拾い、書式を統一していく。半角と全角だとか、算用数字と漢数字とか気になりだすときりがないのだが、それでも不体裁を見つけるといちいち直してしまう。コレが編集者の習性というもの。そのため、ざっくりまとめたあとの手直しに3時間以上かかってしまう。そのあと、この期に及んで未着の情報を待ち、それらを入れ込んでプリントアウトし、〈古書ほうろう〉の宮地夫妻に事務所に来てもらって読み合わせをし、ようやくチラシのデータができた。


今回の企画は、大小合わせて46にものぼった。思った以上に、地元の店の反応が良く、たくさん集まったのだ。ぼくが企画・運営するものだけでも、5本ある。ホントに全部できるんだろうか、と心配になるけど、なんとかなるよ、きっと。ちょっと変わった企画が多いので、少しずつご紹介していきます。


宮地健太郎さんとデザイナーIさんの事務所に行き、チラシの入稿。文字量がやたら多いので、どうすればコンパクトになるかIさんに知恵を絞ってもらわねばならない。そのIさんこと、板谷成雄さんから新刊『エディトリアル技術教本』(オーム社、2800円)をいただく。執筆に5年掛けたという労作で、造本の基礎から文字、組版、図版の扱い、色、用紙にいたるまで、本造りに必要な知識が精緻に、判りやすくまとめられている。説明の図表や写真の入れ方も、とても判りやすくて、この本自体が「エディトリアルデザインのお手本」という気がする。既存の編集・校正教科書と違い、「こうなったらこうなる」という因果関係が具体的に示されているので、使いやすい。編集者にとって、いちばん使える本じゃないだろうか? オビに大書された「基本が大切。」というフレーズには、板谷さんの仕事ぶりにピッタリだし、この本についてのひそかな自信も伝わってくる。一家に一冊の必備書だ(ウチには旬公の分と2冊いただいたので、一人一冊)。


エディトリアル技術教本

エディトリアル技術教本


よみせ通りのラーメン屋で、半チャンラーメンを食べ、〈アートスペース・ゲント〉へ。Mさんに懸案の企画をご相談し、いい返事を得る。うまく実現させたい。


しかし、今日は一日中、一箱古本市weekのことしかできず、原稿がまったく書けなかった。すみません、担当者さま。土日で追い込みますので……。


浅田真央世界フィギュアで金メダルを獲ったという。そのインタビューで、本人が終始「すごい」嬉しいと話しているのに、字幕では「すごく」に変えられている。この世代にはもう「すごく」という語彙はないんだから、字幕で糊塗してもムダだってば。先日の水族館劇場で、宮地健太郎さんも旬公も、「すごい」楽しい、「すごい」おもしろいと話していたのが気になったのだが、そういうぼくも、気づかずに使ってるんだろうなあ。さすがに、文章では使ったコトないはずだけど。