モクローくん、初めてのスポーツクラブ

午前中は仕事の本を読む。昼過ぎに旬公と日暮里で昼飯。米屋さんが経営しているおにぎり定食の店で、780円でおにぎり2つ(けっこう大きい)とおかず、味噌汁が付く。おかずはいつも手がかかっているし、米屋だから当然おにぎりはウマイしで、気に入っている。夜も営業しているので、そのうち行きたい。そのあと、日暮里駅近くのスポーツクラブを見学。旬公が田端のスポーツクラブからコッチに移ろうかと云いだしたので、なんとなく見学についてきたのだ。40歳すぎてから、なんか体がうまく動いてくれない気がしてるので、入るかどうかはともかく、スポーツクラブってどんなトコか、見るだけ見ようと思って。


ホテルの地下にあってスペースが限られているせいか、ロビーは狭いし、トレーニングの機械が狭い場所に押し込められているし、天井は低いし、そこらへんの階段におばさんがへたり込んでいるしで、なんとなくショッパイ雰囲気。外に出るなりそのコトを旬公に告げると、「勘がイイね」と云われる。喫茶店で一休みして、「やっぱりあそこはナシ」ということになり、田端のスポーツクラブへ。旬公が延長の手続きしたあと、ちょっと見学。こっちは広いし、明るい感じ。まあ、一度ぐらい一日体験してみてもイイかなと思う。スポーツは親の敵だと思っていたが、40過ぎるとまあイロイロ妥協せざるを得ないこともありますって。


夕方に神保町に出て、〈神保町シアター〉へ。30分前にウチを出て間に合うところがイイ。いまやっている特集は「中村登市川崑」。中村登は何本か見ているが、あまり監督として意識していなかった。だけど、すっごくシャープなセンスの監督だね、このヒトは。今日観た《明日への盛装》(1959)は、高千穂ひづるの主人公が、キャバレーで学費を稼ぎながら、修学院大学(学習院)に通い、金持ちの旦那をゲットしようというハナシだが、高千穂の計算高さがどこかいじらしくて、可愛くて、イイ感じなんだなあ。あと、大木実があつかましい青年を演じている。大木はこないだ観た中村作品の《顔役》(1958)では、「スター歌手・大木実」役で出ていておかしかった。中村実と大木実は相性がイイのかもしれない。


三省堂書店〉で、『荷風!』の池袋特集と『エスクァイア』を買う。後者はピアノ特集で、このブログ(http://d.hatena.ne.jp/mansoka/20080126)で、渋谷さんのインタビューが載っていたから買った。帰りの電車で読んだが、とてもいい記事だった。今号ではオリジナルCDが付いているけれど、この2ページのために700円出す価値はあります。『ぐるり』のインタビューと云っていることは共通しているが、『ぐるり』のまとめかたが渋谷さんの言葉の余白をそのままにしているのに対して、『エスクァイア』ではその真意を汲み取るべく頑張ってまとめている。どちらも渋谷さんのコトバに対する敬意が感じられて、気持ちいい。ぼくもいつかは渋谷さんのインタビューをやりたいと思っている。『荷風!』の「再見! 昭和の女優」というコラム、今回は偶然にも高千穂ひづるだった。