中村雅楽マラソン終わる

朝8時に目覚めるも、ノドが痛い。どっちみち書評の本を読み終わらないと仕事にならないので、布団で読むことに。しかし、ちょっと読んだらすぐ眠くなってしまい、なかなか進まない。スーパー〈大銀〉に買い物に行った以外は、ウチで過ごし、ちょっとずつ本を読む。晩飯(豚肉とジャガイモ、卵の炒め)をつくって食べたあと、旬公が帰ってくる直前に読了。大仕事を成し遂げた気分。


先週からずっと読んでいたのは、創元推理文庫戸板康二『中村雅楽探偵全集』。全5巻で平均650ページ、合計3250ページという厚さだ。中村雅楽ものは十数年前に読み始めたが、単行本・文庫・新書とバラバラな入れ物に分かれており、雅楽以外の短篇が一緒になっている場合もあり、全体をつかめたというカンジにはなれなかった。今回は未文庫化も含めてすべての長・短篇が網羅されている。その上、資料面もすばらしく充実している(この辺は『SPA!』の原稿で書いているので略)。全巻買って応募券を送ると、戸板の座談会、幻のミステリデビュー作などを収録した小冊子ももらえる(来年2月末締め切りなので、買ったヒトは忘れずに応募するように)。今年刊行の文庫の中で「ベスト企画賞」を差し上げたい。雅楽ものは、落ち着いたときにゆっくり読むのに適しており、ホントは時間をかけて読みたいところだが、1週間で一気読みしたことで気づいたこともいろいろあった。


戸板康二といえば、「戸板康二ダイジェスト」(http://www.ne.jp/asahi/toita/yasuji/)。『中村雅楽探偵全集』第5巻の解題でも、参考サイトとして挙げられていた。しばらく更新が止まっていた同サイトだが、この秋から再開。ますます資料が増えている。