行きかう人々

8時起き。西日暮里に行き、『進学レーダー』の原稿を書く。1時すぎに一段落し、旬公とバスで上野へ。すごい人出で、どの店も満員。安っぽい中華料理屋に入ったら、安っぽい味がした。そのあと〈白山眼鏡店〉へ。客が一杯いて、しかも男が熱心に眼鏡を選んでいるので、驚く。メガネ男子の時代なのか。ぼくもいくつか掛けてみるが、買うにはいたらず。


大江戸線に乗って、春日で三田線に乗り換えて、神保町。地上に出たところで、後ろから呼び止められる。「みつばちトート」の束松さんとご主人だった。わざわざ追いかけてくれたのだ。


書肆アクセス〉に着くと、予想していたが、店内は満員。畠中さんが外にいたので、ちょっと立ち話。未来社の天野さん、「どむか」の帰山さんも来ていた。もう買うまいと思っていたのに、岡山文庫の棚に立つとほしくなって、『岡山の内田百ケン』『玉島界隈ぶらり散策』を買う。アクセスの領収書をもらうのもコレが最後。この2、3年、店内に飾ってあったモクローくん人形などを引き取って、店をあとにする。


そのあと、〈三省堂書店〉を見て、靖国通りを歩くと、最近出来た〈本と街の案内所〉(休憩所みたいなところ)がえらいコトに。コンビニ弁当を拡大コピーしたものが、入り口から内部まで貼りめぐらされている。リコシェがプロデュースして「アンダーグランド・ブック・カフェ」でも展示されたアートなのだけど、通行人には俗悪な感じしか受け取れない。旬公など「あの風俗の案内所みたいなのはナニ?」と云っていた。靖国通りにはこんなの似合わないよ。


〈クラインブルー〉で本を読む。旬公と別れて、九段下方向に歩き出したら、後ろから呼び止められる。こんどは浅生ハルミンさんだ。アクセスに行くという。九段下から東西線に乗って、早稲田へ。〈立石書店〉に寄るが、牛イチロー先生は不在。店を出て歩いていたら、向こうから本人が自転車で戻ってきた。古本屋を数軒覗いて、〈古書現世〉に行くと、セドローくんが「さっきハルミンさんと会ったでしょ」という。さっき店に来て、いま戸塚市場の古本市に行ったという。つい30分前に別れたのに素早い。


戸塚市場に行くと、入り口に女子大生二人がいるだけで、あとはハルミンさんだけ。本も前に出たのと同じようなものばかり。こういうユルイのも嫌いじゃないけど、商売でやるのにはキツイだろう。次回12月でいったん終わりになるそうだ。〈三楽書房〉でアキヒロの顔を見てから、東西線で高円寺。待ち合わせまでまだ1時間あるので、〈十五時の犬〉に行ったら閉まっていた。こんど、あづま通りに移転するという。明治通りまで出て、あづま通りに入る。〈アジアン・ドッグ〉でも見るかと思ったら、それらしい建物がない。見落としかと思って、3回ぐらい往復してしまった。〈コクテイル〉に入り、狩野さんに尋ねると、店売りをやめたらしい。しばらく高円寺に来なかったので、変化についていけない。


入り口の囲炉裏で、ビール飲んで待つうち、セドローくんとハルミンさんが来て、そのあと〈リブロ〉名古屋店のAさんをエスコートするように、退屈くんと前田チンくんが来る。来年2月の名古屋での本イベントの詳細を、Aさんから聞く。「一箱古本市」というのは勘違いで、リブロのイベントスペースに数十人が本を出品し、期間限定で販売するという企画。〈恵文社〉の古本市みたいなカンジだ。路上での一箱古本市を想像していたのでちょっと残念だが、店内でもオモシロイものにできればイイ。前田くん帰り、荒木幸葉さんが来る。金沢から戻ってきて、春日部に11月オープンした〈リブロ〉で働いているのだ。コクテイルは満員。中川六平さんも来ていた。


11時に店を出て、新宿まで一緒に、そのあと山手線で西日暮里へ。自転車で千駄木に戻ると12時だった。やたらといろんなヒトに声を掛けられる一日だった。