ミニコミを知らない子どもたち
朝7時起き。眠い目をこすりながら、千代田線に乗る。混んでいる時間なので、表参道でやっと座れる。新百合ヶ丘で乗り換えて、鶴川に着いたのは8時半。駅前でそばを食べて、9時前に和光大学に到着。津野海太郎さんの「プライベート出版の未来」という講義で、ミニコミについて4回話をすることになっている。今日はその初回。学生は7、8人。最初に「ミニコミ」という言葉を聞いたことがない生徒に手を挙げさせたら、3人もいた。予想はしてたけど、ホントに知らないんだなあ。今日は、ミニコミを20誌ぐらい持っていって、こんなにいろんなのがあるぞと見せたが、彼らが面白いと思ったかはよく判らず。そのあと、津野さんのゼミでブックカフェについてレポートを書きたいという女子に引き合わされ(押し付けられ)、レクチャーをする。
そのミニコミ論だが、次回(11月30日)は『HB』の橋本倫史さん、その次(12月14日)はライターの木村衣有子さんにゲストに来てもらい、ラスト(来年1月11日)はぼくの話(ミニコミのつくりかたの変遷になりそう)で締める。朝9時と早いし、遠いけれど、聴いてみたいというニセ学生は歓迎します。メールでお問い合わせください。
荷物を持って歩いて鶴川駅に戻り、新宿で都営新宿線に乗り換えて、神保町に着いたら12時すぎていた。〈ダイバー〉の「ふるぽん寄港市」を覗く。塩山さんの「嫌記箱」も出ていた。今回は何も買わず。いよいよあと1日となった〈書肆アクセス〉に入り、ざっと一回りする。買い出すときりがないので、せめて棚の様子を記憶にとどめておきたいと思って。たぶんこの店最後の納品だろう『谷根千』第88号を買って出た。〈高岡書店〉で、いましろたかし『化け猫あんずちゃん』(講談社)を買う。
なんだかカレーが食べたくなって、〈ヒナタ屋〉に行くと、畠中さんが昼飯に来ていた。お疲れ様。ぼくも講義と大荷物に疲れていたので、ふたりでぐったり。並んで座っていると、Tさんに「親戚の寄り合いみたい」と云われる。せめて「小津映画の一シーンみたい」と云ってくれ。西日暮里に戻り、ソファに寝転んで、2時間ほど眠る。
『ぐるり』の原稿にかかる。今回はジャック達。何度か書き直して、7時に完成。旬公と〈大栄〉で、ミノ焼きやソルロンタンを食べる。牛ダシが腹にしみるなあ。千駄木に帰るなり、また寝てしまい、気づいたら12時半だった。よっぽど疲れたようだ。布団の中で、東直己『探偵、暁に走る』(早川書房)を読み終える。今回はメインの筋がちょっと弱いが、それでも読ませてしまうのが、このシリーズの強み。東直己の文体が、ときどき日垣隆に酷似しているのに気づいた。最近の現象か? 2時すぎに眠る。