今年もブックオカ 1日目

朝6時起き。メール見ているうちにパソコンが勝手にシャットダウンして、再起動してたりしているうちに、時間がなくなり、あわてて出かける。千代田線で西日暮里に行き、山手線で浜松町。いつもだと、ココでチェックインできるのだが、今日乗る「スターフライヤー」の自動チェックイン機は置いてなかった。しかたなくモノレールで羽田空港に行き、フライト10分前にチェックイン。係員がほかの乗客より先に通してくれた。焦ったぁ。


でも、スターフライヤーはなかなかよかった。機体から機内、スチュワーデス(いまはキャビンアテンダントだっけ)の服装まで黒が基調で、配られたチョコレートまで黒の包装紙だった。席はゆったりしてるし、各席にモニターもある。北九州市が発行している『雲のうえ』が機内誌扱いになっていると聞いていたが、座席に置いてなかったのはざんねん。


北九州空港には9時半着。空港バスで小倉へ。意外と大きな街だ。北口の古本屋に行くがまだ開いていない。朝飯でもと港のほうへ歩く。いい感じの定食屋があったが、閉まっていた。駅前に戻り、ビルの地下の喫茶店でモーニング。11時に再びさっきの〈古書城田〉に行く。まだ開いてなかったが、待つうちにシャッターが開く。出窓のある、いい感じの店舗だ。品揃えも充実していて、品切れになっている文庫が何冊も手ごろな値段で見つかる。小泉喜美子の単行本で、石上三登志宛ての献呈署名本があり、2500円なので悩んだが、今回は見送る。それでも5、6冊は買った。やたらとジャレついてくるネコがいた。


南口に出て、大通りをしばらく歩くと、旦過市場に出る。いまどき珍しい橋上市場だ。加工食品がいろいろある。そこを抜けて、〈教養堂書店〉〈レッグ書房〉〈ブックオフ〉と回る。ここのブックオフは大型店で、けっこうオモシロい本があった。市場前の定食屋で、ちゃんぽんを食べる。さらに歩き、〈松本清張記念館〉へ。やたらと大きく、立派な建物。展示室には著作や原稿があるが、まあこんなものかなと思いつつ流す。しかし、次の部屋に行って驚く。吹き抜けに、杉並の2階建ての自宅をそっくり復元しているのだ。2階の書庫には蔵書の現物が収められており、書斎も絶筆時のままになっている。文学史上貴重だと納得する一方で、壁の通風孔みたいなものまで再現する「そこまでやらんでも……」という細かさに、元清張番の編集者だった館長の執念を感じて、ちょっと怖かった。清張の家に通った各社の編集者(宮田鞠栄さん、大村彦次郎さんほか)へのインタビュービデオがオモシロかった。図録や企画展のパンフを買って、タクシーで駅に戻る。門司港に行くつもりだったが、小倉で時間を使いすぎた。次の機会に。


快速電車に1時間ほど乗り、博多へ。地下鉄で西新(にしじん、と読む)に行き、デパートの古本市を覗く。明日の「一箱古本市」に出せそうな本が数冊見つかる。赤坂で降りて〈痛快洞〉に寄ろうかと思ったが、待ち合わせに遅れそうなので、まっすぐ天神の〈丸善〉へ。売り場の「全国リトルマガジンフェア」では、〈書肆アクセス〉のセレクションによる30誌ぐらいのミニコミリトルマガジンが並べられていた。担当のTさんに事務室に案内される。荷物を置いて、すぐ隣にある〈ジュンク堂書店〉を覗き、「天神コア」の地下の喫茶店〈亜木〉で、コーヒーとサンドイッチ。5時半に店に戻り、今日の相手をしてくれるyojohanの生野朋子さんと打ち合わせ。生野さんは以前いたデザイン事務所から独立して、〈fook〉という事務所をやっている。


6時半に3階の喫茶室へ。お客さんは左右のスペースに分かれ、話し手が正面の柱の鏡を見ながら話すという不思議なレイアウト。実質1時間しかないので、最初から持ってきたミニコミをどんどん見せて、ハナシを進める。20人ぐらいだと、現物を回覧できるからいい。生野さんの話も面白かった。終わって、石風社の藤村さんに案内されて〈西鉄イン〉というホテルにチェックインし、打ち上げ会場へ。天神の有名なモツ鍋屋で、にぎわっていた。ブックオカのスタッフや東京から来た荻原魚雷さん、内沼晋太郎くんらが参加。ちょうちょぼっこの福島杏子さんも遅れて参加。〈福家書店〉の高倉美恵さんは、相変わらず元気で酔っ払っている。


この店でほぼ閉店まで話すが、この程度で終わるはずもなく、しばらく歩いたところの落ち着いたカフェへ。去年も会った〈リブロ〉のKさんと話す。可愛くて熱心なので、「福岡の黒沢さん(元アクセスの)」と呼んで愛でていたのだが、あんなに変態だったとは……。おじさんは悲しかった。2時前まで飲み、ホテルまで歩いて帰る。風呂に入り、ぐったりと眠る。