千代田線、端から端まで

久しぶりに本の夢を見た。「本とコンピュータ」編集室らしき場所(当時のスタッフが揃っていた)のある机に、文庫本がドカンと積み上げられ、自由に取っていいという。ほかのヒトが机を囲む中、ぼくは机の上に飛び乗って、山を物色。「またカワカミが……」というみんなのあきれた視線。ずーっと探していた天藤真の角川文庫『最後の随筆集』を手にして打ち震える(もちろんそんな本はありません)。その後も次々にいい本が見つかり、それらを抱えて机から降りてきたら、みんな仕事していた。


朝10時までウチでうだうだ。そのあと、千代田線で国会図書館へ。1985年頃の『詩学』をざっと見るが、なかなか面白い。関係ないところも読んでしまった。コピーを取り、2時に退館。また千代田線で代々木上原。駅前の〈文教堂書店〉で『ウンポコ』を一冊だけ見つけて買う。この雑誌、ぼくの行動範囲ではほとんど見つからない。久世番子「番線」は、東京創元社の校正のハナシ。


その近くのギャラリー〈hako〉で「PURE BOOKS」を見る。先日『彷書月刊』で取材した〈古書モダン・クラシック〉が呼びかけ、全部で4店が参加。奥に長い造りで、床も棚も木目調だ。会場は8割が女子でビックリ。絵本やビジュアル本も多いが、オヤジ向けの本も多いのに。代々木上原若い人たちの街として認知されているためもあるのだろうか。〈ロバロバ・カフェ〉の古本市にちょっと感じが似ているが、よりフツーの本好きに受けるイベントになっていると思う。モダ・クラご夫婦にアイサツし、奥のカフェスペースでコーヒーとグレープフルーツゼリー。〈BOOBY BOOKSTALL〉さんに紹介される。『裏読みヒーロー列伝』(平凡社)500円を買う。それと、ヨゼフ・ラダとチャペック兄弟のカタログ&ポスターを予約する(各6800円)。スイス(?)の古本屋のカタログなのだが、充実した書誌になっており、そのカラー書影がポスター化されているのだ。これは壁に飾りたい。片方が取り寄せになるというが、持ち合わせがさびしかったので、かえって助かった。


千代田線に乗って、戻る。今度は反対の終点の手前、北千住だ。ルミネの〈ユニクロ〉で長袖シャツとフリースを買い、〈ブックオフ〉を覗く。駅前の〈千住の永見〉でチューハイ。ここ、雰囲気は悪くないけど、つまみがだいたい500円以上なんだよな。すぐ勘定が2000円になってしまう。西日暮里に戻り、仕事を済ませてから、千駄木へ帰る。DVD観たりしてるとすぐ2時になったが、それでも妙に目が冴えて眠れず。朝方まで寝たり起きたりしていた。