打ち合わせのち猟奇映画

朝8時半起き。西日暮里で遅れていた原稿を書く。12時前に出来上がる。山手線で有楽町へ。駅を出ると、工事中だった〈丸井〉などが姿を現している。いかにもいまどきな駅前になってしまった。別の街に来たみたいだ。〈三省堂書店〉で雑誌を探すが見つからず。歩いて内幸町へ。この辺りは日比谷図書館に行く以外はまったく用事のないエリア。


富国生命ビルの上にある高級中華料理店で、28日にトークをさせていただく作家の大崎梢さんと顔合わせ。東京創元社のIさん、東京新聞のMさんと4人。大崎さんは気さくな方でハナシがはずむ。食後、隣のビルに場所を移して打ち合わせ。そこでもいろんなエピソードが聞けるが、これ以上ココで話すと本番が盛り上がらない可能性もあるので、「あとは当日」というコトにした。みなさんと別れ、同じビル内にある〈ジュンク堂書店〉を覗くが、いまいち。新橋まで歩き、駅前の〈文教堂書店〉で『SPA!』用の文庫を6冊買う。ココの文庫売り場は、平台やフェア台で既刊を売ることに力を入れていた、面積が広いからといえばそれまでだが、好感が持てる。


銀座線で渋谷。〈シネマヴェーラ渋谷〉へ。まず、森谷司郎監督《首》(1968)。ホラーっぽいタイトルだが、人権派の弁護士・正木ひろしの実体験が元になっている。小林桂樹が正義感が強すぎて過激な行動に走ってしまう男を、げんなりするぐらい熱演。「早くしないと首が腐ってしまう」とうわごとのように繰り返す。クライマックスに出てくる、東大に使われている首切り名人がまた凄みがあった(大久保正信というヒトらしい)。あと、鉱夫の役で小川安三が出ていた。このヒトの顔を見ているだけで、なごむんだよなァ。もう一本の牧口雄二監督《戦後猟奇犯罪史》(1967)は、3つの猟奇犯罪を泉ピン子がレポーターとなって紹介するというつくり。まったく迷わず殺しまくる室田日出男と、へらへら笑いながら少女を殺す川谷拓三(大久保清がモデル)が好対照だった。


西日暮里に戻ると9時半。メールの返事を書き、千駄木に戻って、パスタをつくって食べる。