お懐かしやの80年代

朝8時に旬公と出て、築地へ。場外の通りにある喫茶店のカウンターでコーヒーを飲む。今日も暑いが、この通りは風が通るので、少し涼しい。隣のラーメンの〈井上〉は今日も盛況だった。正門前でOさんと娘さんと待ち合わせ。旬公の高校の友達で、アメリカで世話になったヒト。場内の寿司屋でお任せコースを食べる。そのあと場内を散歩していたら、あるビルに〈銀鱗文庫〉という看板を見つける。市場関係の資料を集めている図書室らしい。ココは移転前に取材しないと……。いつも行く喫茶店でコーヒーを飲む。


Oさん父娘と大江戸線に乗り、汐留で別れる。駅に直結しているビルの中に、〈アド・ミュージアム東京〉という博物館があり、そこで「昭和の広告展Ⅰ」を見る。この展示のことは「神保町系オタオタ日記」(http://d.hatena.ne.jp/jyunku/)で知った。昭和初期の広告ポスターやデザイン、広告関係資料を展示している。目新しいものはあまりないが、思ったよりも量が豊富で楽しめた。なにしろ無料だし。同じ場所に〈広告図書館〉があり、誰でも利用できる。新しい本が多かったが、戦前の資料も集めてくれないかなあ。ミュージアムショップで、マッチラベルの絵葉書4種と『広告批評』8月号を買う。後者の特集は「広告の中の戦争」。同誌を買うのは何年ぶりだろう。誌面から漂う独特の臭みは1980年代から変わっておらず、なんだかねえ……。


同館を出た斜め前に、〈WAVE〉があったので入ってみる。さほど期待してなかったが、セレクトとPOPの書き方に、かつての渋谷や六本木の同店を思い出す。試聴機に入っているCDを聴いてみるとどれもイイ。矢野顕子レイ・ハラカミの[yanokami]、ペンギン・カフェ・オーケストラのトリビュート、Eric Mongrain[Fates]を買う。最後のはゴンチチNHKの番組で、ギターをヨコに寝かせて弾きまくるミュージシャンとして紹介されていた。〈WAVE〉は池袋にもあるが、ぼくの感じではほかの外資系大型店とナンの違いもない。まだココに、〈WAVE〉本来の匂いを残した店があったのか、と驚いた。ポイントカードじゃなくて、スタンプカードなのもイイね。アド・ミュージアムといいWAVEといい、この汐留のあたりに、1980年代的な雰囲気のスポットがあるのは、この辺が開発中のエリアだからだろうか?(あとで調べたら、23区内の〈WAVE〉は池袋と汐留、そして大泉のみ。あとは田無とか埼玉、千葉にあるのだった。昨年、量販電気店の〈ノジマ〉グループの傘下に入っていたコトもはじめて知った)


千駄木に帰り、買ってきたCDを聴きつつ仕事。試聴機で聴いたときと、音の悪いDVDプレーヤーで聴いたときの落差を感じる。これも〈WAVE〉で買ったCDによくあった現象。[yanokami]はヘッドフォンで聴きなおしたほうがイイだろう。ペンギン・カフェ・オーケストラのトリビュートは、かなりいい。参加ミュージシャンは、蓮実重臣嶺川貴子高橋幸宏坂本龍一高田漣、スティーヴ・ジャンセンほか。ジ・アザー・フォーというホーン入りバンドの「Air A Danser」が気に入った。


PENGUIN CAFE ORCHESTRA-tribute-

PENGUIN CAFE ORCHESTRA-tribute-


ガケ書房〉の「下亀納涼古本まつり」速報。「古本けものみち」は、今日までに82点、4万円ちょっと売れたそうです。山本さんの〈善行堂〉の本拠地でこの成績は、自分をホメてやりたいですよ。2年ぐらい、いろんな場所に出していたスタールの『山陽行脚』(金尾文淵堂、大正6)も今日売れたそうです。好きな本なので誰かの手に収まってくれて、ホッとしました。イラスト・サイン入りの「しのばずくんトートバッグ」は、残り6枚とのこと。京都ではほかに置いてないので、この機会にお買い求めください。17日(金)までですよ〜。