コミさんのポスターを思わず拝む

29日は選挙。そして大雨の中を、『「阿佐ヶ谷会」文学アルバム』を持って出かけ、新阿佐ヶ谷会に参加。〈書肆アクセス〉閉店の件が、朝日新聞に載る。30日は早稲田に行き、〈立石書店〉の帳場に座って、「ウィークエンド・ワセダ」用の本の値付け。我ながら結構イイ本出してます。帰りにバス停でバスを待っていたら、ヨコに立った男が「今日もいい本買ったなあ〜」とつぶやく。アヤシイ奴と思ったら〈三楽書房〉のアキヒロくんだった。近くに倉庫があるという。


今日は午前中に雑用。塩山氏から書き下ろし原稿届く。書きたくないとゴネていたテーマなのに、注文の倍以上の枚数だった。東京駅に行き、〈ブリジストン美術館〉の喫茶室でG社のKさんの取材を受ける。3時直前に終わり、走って〈フィルムセンター〉へ。ベルが鳴っているうちにチケットを買って、着席。成瀬巳喜男監督《女の中にいる他人》(1966)。再見。例によって途中で気持ちよく眠るが、ラストにおける新珠三千代の表情の変化に慄然。


INAXギャラリー〉で「『室内』の52年 山本夏彦が残したもの」展を見る。おもしろいんだけど、ココの展示っていつもこう、分量的に物足りないんだよな。そのあと7階で、「舟小屋 風土とかたち」展を見る。日本海各地の舟小屋(船を格納する小屋)の写真を展示するもので、変わったカタチの小屋を見ているだけで楽しい。この展示には、ライターの渡邊裕之さんが関わっている。「海モノならオレに任せろ」という感じ。渡邊さん、イイ仕事してるよなぁ。写真は「小屋モノならオレに任せろ」の中里和人さん(ちゃんとしたクレジットがないのが不審)。図録もイイ。この展示は8月18日(土)までやってるので、ぜひどうぞ(http://www.inax.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_000906.html)。銀座で遅い昼飯を食べて、〈旭屋書店〉でジョン・ダニング『災いの古書』(ハヤカワ・ミステリ文庫)を買う。


西荻窪へ。〈今野書店〉で『荷風!』最新号を買う。あんまり買わない雑誌だが、今回の特集は「中央線の青春」。ジャズ喫茶、『荻窪風土記』、中野サンプラザ、丸井、映画館、永島慎二などキーワードを拾うだけでもスゴイ。ディープな特集。〈音羽館〉は定休日だが、入り口で広瀬さん一家がシャッターを下ろしている。頼み込んで、話題の田中小実昌ポスターを見せてもらう。没後に行きつけだった酒場のヒト(?)が数枚だけ印刷したというもの。コミ棒をかぶったコミさんの顔のド迫力のアップ。お得意の「後ろからおされて」云々も本人の筆跡で入っている。いいポスターだなあ。すでに譲ってほしいという声が多いそうだが、広瀬さんは売る気ないそうだ。西荻に来るたびに、拝みに寄ろう。〈ハートランド〉のあとに移ってきた、元吉祥寺にあった旅の本屋〈のまど〉を覗く。各国の旅行書、旅エッセイが充実。必要になったらまとめ買いに来るだろう。


アケタの店〉で渡辺勝ソロ。五十嵐さんも来る。客は5人だが、相変わらず一気呵成の演奏でヨカッタ。一部の終わりに、明田川さんのピアノと渡辺さんのギターでやった「追放の歌」がイイ。二部の途中に松倉如子さんが3曲参加。10時に終わって、西日暮里に帰る。『書肆アクセスの本』(仮題)の原稿依頼書および刊行基金の呼びかけをまとめる。1、2日中に公式ブログをオープンする予定。


明日から8月。7月はなんか怒涛のようにイロイロとあったなあ。