「けものみち」の未発掘地帯

kawasusu2007-07-24

目が覚めたら時計が8時を指していた。今日はまだ寝たりないなと思いつつ起きたら、見間違いで、まだ6時前だった。ネットを見たり、マンガ雑誌を読んだりしてから眠り、8時に起きる。うどんを食べて千駄木へ。来週末から〈立石書店〉の「ウィークエンド・ワセダ」、その翌週には〈ガケ書房〉のイベントなので、本を用意しておかねばならない。奥のほうの本や雑誌が山積みされているあたりを掘り返してみると、出てくる出てくる。文庫、紙モノ、図録、パンフレット、LP……。山によってふさがれていた棚には、岩波文庫や中公文庫のイイところが収納されていた。おお、これは目玉になるぞと喜んだが、考えてみれば、買って棚にしまわれたきり読まないままに売られるというのは、つまり、その、この部屋が古本屋の倉庫でしかない、というコトなのではないか。預かっていた年数分の利ざやを乗せたいが、いまどき、以前より高くなっている古本ってあんまりないもんなあ……。
 

中里和人さんから〈INAXギャラリー〉での「舟小屋 風土とかたち展」(7月24日〜8月18日)のハガキが届く。世間遺産本を読んでから、個人的に小屋ブームなのでコレは行かねば。〈フィルムセンター〉とセットで行こう。あと、〈海月書林〉から実店舗オープンの一周年記念イベント(8月3日〜14日)。「新書館フォア・レディース特集」「しおり展」「古本均一市」を開催とのコト。


石風社の藤村さんからメール。今年の「ブックオカ」の内容が固まりつつあるようだ。ぼくは10月26日(金)のリトルマガジンをめぐるトーク、27日(土)の一箱古本市に参加する予定。その日のうちか翌朝には東京に帰り、神保町ブックフェスティバルであるヒトとトークすることになっている。


〈青猫書房〉、〈東急東横店〉古本市の目録を見る。後者で杉本梁江堂が『全国遊郭案内』関東編・関西編(昭和5)の二冊ぞろいを出していた。田中小実昌さんの書斎にこの本があった。5万円。石田清『横濱カフェー名鑑』(横濱酒類新聞社、昭和7)も店紹介のほか「カフェー百科事典」などあってオモシロそうだが、18万円。なでしこ(中平文子)の『婦人記者化け込みお目見得廻り』正・続(大正5)が5万円。どれも手が出る値段ではない。『婦人記者〜』の正は先日の「趣味展」で2500円で出て注文したが、案の定ハズレだった。


和光大学「雑誌研究」の課題発表つづき。今日はヤマモトさん編集(女性)の『SeeKeR』。A4判・16ページ。写真雑誌というより、写真家(プロ・アマ含め)にスポットを当てた雑誌のようだ。特集は「プロヴォーグに魅せられる人々」。プロヴォーグは森山大道中平卓馬などが参加した写真家集団。授業で知って興味を持ったそうだ。目次には写真のベタ焼きを貼り付けて、ナマっぽい雰囲気を出している。ほかにアイドルに被写体の立場としての思いを聞くインタビュー、アイドル追っかけを追っかける、広告写真家に聞く、写真批評(毎号お題に合わせて写真を投稿する)などで構成。裏表紙からはヨコ組みで、巻末特集「東京の夏」が始まる。写真好きの子のようで、いろんな写真をコラージュして、それなりにカッコよくつくっている。