「でるべんの会」で「本の学校」を思い出す

朝から原稿を書く。こないだ何軒か古書店・新刊書店を取材したもののルポ。『小説すばる』7月号掲載。出だしに手間どるが、昼頃から調子が出てきて、6時前に書き上げる。18枚。ちゃんと書けたと思うのだが……(あとで編集部から直しを匂わせるメールが。びくびく)。


時間ギリギリになり、荷物をまとめて出かける。水道橋西口を降りて、会場の貸し会議室の近くまで来たら、〈往来堂書店〉の笈入さんに会う。ぼくの顔を見るなり、「あっ、地図忘れてきた!」と。自転車で急いで店まで戻っていった。会議室(専門学校の教室だったようだ)に入ると、「でるべんの会」の世話役の人たちが準備中。パソコンをセッティングする。


7時前に笈入さん戻り、ヒトも集まってきたところで、「街・人・本をつなぐ試み〜不忍ブックストリートの3年間〜」と題する対談を開始。一箱古本市のきっかけや経緯を、映像を交えながら話していく。書店について話すときの笈入さんは、じつに堂々としていて、この仕事についての覚悟が感じられる。最後に、自分が今井書店主催の「本の学校・大山緑陰シンポジウム」で、つくり手と読者をつなぐ機会に参加した体験が、一箱の動機になっているコトを話す。たまたま今井書店永井伸和さんがいらしていたが、もちろんヨイショではない。今回、経緯をまとめてみたので、参考のためにその部分だけ上げておく。

一箱古本市の経緯
2004年12月 地元の新刊書店、古書店、本好きの個人が「不忍ブックストリート実行委員会」を結成
2005年4月 「不忍ブックストリートMAP」作成
4月30日(土) 第1回「一箱古本市」開催 75箱・12スポット
2006年4月 「不忍ブックストリートMAP」第2版作成
4月29日(日) 第2回「一箱古本市」開催 100箱・15スポット *雨のため途中で中止
    10月22日(日) 有志による「秋も一箱古本市」開催 50箱・4スポット
2007年4月 「不忍ブックストリートMAP」第3版作成
    4月29日(日) 第4回「一箱古本市」開催 100箱・15スポット


一箱古本市の広がり
2006年7月8日(土)、9日(日) 「一箱古本市in仙台」50箱 ブックカフェ火星の庭
2006年11月3日(金)、4日(土)、5日(日) 「ブックオカ
       *4日に「けやき通り一箱古本市」 82箱・21スポット
2006年12月 立石書店オープニングイベント「古本市/夜・昼」(早稲田)
2007年2月、4月 ダイバー「古本寄港市」「ふるぽん秘境めぐり」(神保町)
2007年2月、5月 往来座外市 軒下の小さな古本祭」(池袋)
2007年4月 西荻窪・柳小路通り飲食街「昼本市」
2007年5月 高円寺書林「ちょこっと古本市」


終わって、例によって「しのばずくんトート」を宣伝すると、哀れに思ったか、みんな買ってくれる。急いで出たのでつり銭もなく、オタオタしていたら、聴きに来ていたリコシェの阿部ちゃんがさっと前に出て、販売を手伝ってくれた。13枚売れました。そのあと、近くの居酒屋に場所を移して、二次会。「でるべん」の結成メンバーとは、「本の学校」シンポの最終回あたりに初めて会っているのだが、それから8年ぐらい経って、それぞれの場で活躍している。その一人、イーストプレスの営業Kくんによると、『ブンブン堂のグレちゃん』早くも増刷決定だと。11時すぎにお開きとなり、帰ったら12時だった。