バス→都電、都電→バス

8時半起き。昨日図書館で借りた『吉野作造選集』第14巻「日記」を読む。原稿の資料なので、最初は拾い読みだったが、あまりにオモシロイので最初から読みはじめてしまう。この日記の古書展通いの記述については、神保町のオタさん(http://d.hatena.ne.jp/jyunku/)が報告してくれているが、ほかにも、版元とのバトル(何年もかかった『明治文化全集』の編集費を踏み倒される記述に涙)、宮武外骨との交流(外骨もよく借金申し込んでる)など、興味深い記述多し。この選集は1996年に出たで品切れになっているが、この巻は買いである。できれば、岩波文庫に入れてほしいものだ。


資料を読んでいるうちに1時すぎる。うどん(市販のヤツ)を釜玉で食べる。〈火星の庭〉の前野さんからもうどん情報をいただく。ありがとー。2時から打ち合わせにヒトが来るというので、旬公に追い出される。3時半の池袋の用事まで、微妙に時間があるので、西日暮里駅前でバスに乗る。しかし、今日はいつも以上の混み方で、乗っているのがつらく、新庚申塚というバス停で降りる。都電荒川線新庚申塚駅が近くなので、そっちでのんびり行こうという算段。ところが都電はバス以上の混雑で、押し合いへし合いしつつ、奥に入る。雑司ヶ谷で降りて、適当に歩いているうちに鬼子母神に出る。〈往来座〉まではスグだ。


早めに店に着き、棚を眺めていると、Y&NのYさんが来店。そのあと、『進学レーダー』のSさんとカメラマンが来て、岡崎武志さんが来る。今日は岡崎さんのインタビューなのだ。店内で写真を撮っていると、セドローくんまでやってくる。誘蛾灯みたいな店だな。先日買い取ってもらったのが2000円になり、それで、雑司ヶ谷コーナーにあった磯ヶ谷紫江雑司ヶ谷風物』(紫香会、1948)を買う。和紙にガリ版の10ページほどの小冊子だが、味がある。


撮影は30分以上にわたる。サービス精神旺盛の岡崎さんは、いろんなポーズをとり、Sさんに古本のレクチャーをしてくれていた。終わって向かいの喫茶店でインタビュー。セトさんに「あそこは小三治さんのマネージャーがやっている店で、ご本人もいらっしゃいますよ」と云われたが、取材途中にまさしく、ご本人がやってきていろいろ話していた。


取材終わり、駅に向かう岡崎さんたちと別れて、鬼子母神駅まで歩いてまた都電に乗る。スグに早稲田に着く。早大図書館で調べ物。わずかな情報を求めて、雑誌のバックナンバーを丹念に見る。結局求めていた情報は見つからなかったが、いちおう通して見たコトで安心感が得られる。地下書庫では某文庫に古書目録が数点所蔵されていると判ったのが、収穫なり。7時半頃、退館。


バス停に向かう途中、腹が減ったので前から気になっていた中華料理屋に入る。メニュー豊富でどれも安い。牛肉とニラ、卵の炒め定食を食べるが、味・量ともに満足。ココのバス停は早稲田の中心から外れていて、たどり着くまでが億劫なのだが、コレからはこの店に寄ればいいな。バスに乗って西日暮里に帰る。


本日、このブログは60万ヒットを超えました。読んでくださっている方に感謝。もうすぐ開始からまる3年です。早いなあ。2005年の日記をまとめた『路上派遊書日記』(右文書院)、まだお読みでない方は読んでみてくださいませ。昨年(2006年)の日記も、今年中に右文書院から刊行予定です。