オモシロイけどタイヘン、タイヘンだけどオモシロイ

朝8時起き。朝から雨。今日入稿する原稿のチェック。一点コピーをとり忘れたことに気づき、本郷図書館まで出かける。この頃には雨が止んでいた。千駄木から千代田線で神保町へ。G社で入稿と打ち合わせ。右文書院の青柳さんから電話あり、〈上島珈琲〉で受け渡し。教科書シーズンなので忙しい、と云いつつ、古書会館方面へ去っていった。〈アツマル〉で鳥五目うどんを食べて、ウチに帰る。今度は別の打ち合わせのために、資料を一通り見る。構成が複雑なので、流れを掴むまでに時間がかかる。


4時半、またウチを出て、千代田線に乗る。小田急線への直通だったが、車中でぐっすり眠り、経堂を乗り過ごすところだった。駅に降りると、風がえらく強くて寒い。駅のすぐ近くにある経堂図書館を覗いたあと、農大通りをぶらぶら。前から気になっていた〈鳥八〉という居酒屋で、ビールを飲む。思っていたより、ちょっと高級な店。つくねがウマかった。駅まで戻り、リコシェの柳ヶ瀬さんと待ち合わせ。農大通りから横道に入ったところのカフェで、Bit Rabbitのお二人と会う。TATTAKAさん(男性)と泉沢儒花さん(女性)のビジュアル・ユニット。『appel』というアート・マガジンを発行し、最近まで同名のギャラリーも運営していた。お目にかかるのは初めて。今度の仕事は、いま揃っている材料をいかに魅力的に構成するかにかかっているが、どうやればイイかを2時間ほど協議。オモシロイけどタイヘン、というのがいまの実感。これが、タイヘンだけどオモシロイとなると、うまく転がり始めるのだが。また小田急線と千代田線で、ウチに帰る。


昨日から持ち歩いていた、『イエロー・マジック・オーケストラ』(アスペクト)を読了。YMOのアルバムをリイッシューしたときの、メンバー各自へのインタビューをまとめたもの。結成から「散開」、そのあとの「再生」までを、時系列で丹念にたどっていく。インタビュアーは、『電子音楽in Japan』の田中雄二。いま検索して知ったが、このヒト、1965年に島根県で生まれているのだ。そのまま同県で育ったとしたら、どうやってココまでYMOに精通できたのだろうか。すっごく気になる。いろいろ気になる証言があったが、渡辺香津美の扱いはあんまりじゃなかろうか。ライブ盤[パブリック・プレッシャー]で彼のギターがシンセに置き換えられたのは有名なハナシだが、その渡辺を呼んだコトにメンバーの誰も責任を感じてないようだ。インタビューの構成や注の文章はすごくイイし、羽良多平吉さんの造本はステキだが、注の入る位置やゴシックの使い方に間違いが多すぎる。レコード・ジャケットの写真が入れ替わっていたりする。いい本なのだが、その辺が残念。


そういえばしばらく前に、礫川全次さんから、中山太郎『タブーに挑む民俗学 中山太郎土俗学エッセイ集成』(河出書房新社)が届いていた。礫川が編集されたもの。民俗学の歴史の中で、中山は「色モノ」扱いされてきたが、柳田が避けて通った差別や性を正面から取り上げようとしてきた人物である。本書収録の「民族の改廃が生んだ特殊の犯罪」は、以前『犯罪学雑誌』の復刻をやったときに読んでいる。ぼくの修士論文のテーマに近い。


「ふぉっくす舎」のNEGIさんから、イベント開催のメール。ぼくの好きな神保町〈アンチヘブリンガン〉が会場だ。NEGIさんのメールには、「南陀楼さん企画の『古本女子サミット』に刺激を受けた部分もかなりありました」とある。そういう風に自分で動いてくれるヒトが出てくるのは、冥利に尽きる。

<ふぉっくす舎><食堂 アンチへブリンガン>共催
猿楽町食堂学校 1時限目


「日本一の病院マニア」は見た! 体当たり爆笑病院放浪記 『ワガママな病人vsつかえない医者』(文春文庫PLUS)刊行記念
和田靜香バラエティ・トークショー「病気と音楽と相撲のはなし…あと農業も!」


和田靜香さんプロフィール:千葉県市川市生まれ、静岡県沼津市育ちの音楽評論家。音楽評論家/作詞家の湯川れい子さんのアシスタントを経て独立。ひこぽん〜和田靜香のコラム〜病院ウオッチングと洋楽こぼれ話。
http://homepage3.nifty.com/hypochon/


4月22日(日) 午後3時30分〜5時30分(開場 午後3時)
チャージ 1000円+1ドリンク以上オーダー
定員25名
トーク終了後、午後7時30分まで、店内で引き続き飲食できます


会場 <食堂 アンチヘブリンガン>
千代田区猿楽町2-7-11ハマダビルヂング2階
水道橋駅徒歩5分・神保町駅徒歩10分)03-5280-6678


参加希望の方はメールでご予約ください。「トークショー参加希望」と件名に記入のうえ、<ふぉっくす舎> negitet@yahoo.co.jp まで。 1.お名前 2.人数 3.お電話番号(念のため) を必ずご記載ください