植木等の「コレでいいのだ!」

朝8時起き。昨夜が遅かったので眠い。旬公と〈千駄木倶楽部〉でモーニング。そのあと、ギャラリー〈千駄木空間〉で開催中の「はなみのまんが展」(4月2日まで)を見る。先日、このはなみさんの友達の清水さんという女の子から連絡があり、展覧会に合わせてつくるフリーペーパー用のインタビューを受けた。その「千駄木アバウトマップ」をもらう。〈往来堂書店〉で、ビッグ錠『電気(エレクトリック)ロード見聞録』(集英社)を買う。水力発電など電気をネタにした、ノンフィクション的マンガだが、絵柄がまったく変わってないことに感動を覚える。


2時間ほど仕事したあと、溜まっていた書類を整理していたら、ヒトにもらったフィルムセンターの招待券が出てきた。調べてみると、撮影監督特集が土曜日で終わるところなので、1本観ておこうと出かける。3時ちょっと前に着くと、まだ客入れが終わってない。時間を間違えたかと思って、ホールに入ると満員で、いちばん前しか席が残っていなかった。平日なのにこの熱気はナニ? 映画は市川崑監督《足にさわった女》(1952)で、テンポのよさ、カットつなぎの斬新さ、スーパーの使い方など、市川がノリにノッている様子が伝わってくる。刑事が池部良、女スリが越路吹雪伊藤雄之助が「ぼく22歳」と云うシーンで爆笑。ドコがじゃ。この作品は、増村保造が1960年代にリメイクしていて、京マチ子のスリに、ハナ肇の刑事だった。こっちはいかにも大映っぽい泥くさいおもしろさがあったが。途中、前のほうに座っている男がトツゼン怒鳴りだす、隣のヒトを怒っているのか、意味不明にやたらと何度も怒鳴るので迷惑。その後、寝不足で暗闇にいるせいで、眠りに引き込まれ、起きたらエンディング間近だった。オモシロイ映画なのにもったいない。あとで検索してみたら、見逃したシーンに列車の乗客として植木等が出ている。満員の理由はひょっとしてコレ?


八重洲ブックセンター〉を覗いてから、西日暮里に戻り、6時半まで仕事。そのあと、本駒込図書館に立ち寄り、〈ときわ食堂〉でチューハイ。常連のおやじが、「植木等のアレはよかったねえ、『コレでいいのだ!』って」。そりゃ、赤塚不二夫だ。デザイナーの板谷さんのところで、ロゴのデザインを受け取る。9時からテレビ東京で、植木等追悼記念の古澤憲吾監督《日本一のホラ吹き男》(1964)を観る。人見明の課長がシニカルで、イイんだよねえ。