「本の贅肉」落としはタイヘンだ

朝8時起き。一部機能移転により、少しだけ(ほんの少しだけ)スペースが空いたので、奥から処分する本を持ってきて、そこに積む。昨年末から早稲田〈立石書店〉で、「けものみち」放出セールを行なっているが、その延長線上で、2月20日からの「サンシャインシティ大古本まつり」でも立石書店への委託というカタチで出品するのである。約300冊を出す予定。また、これとは別に、2月24日に行なわれる〈古書往来座〉の「外市」に出す本もある。


この2、3年、定期的に本を処分してきたが、これまで出した本が、手元になくても困らない、どちらかと云えばあったほうがいいかなという「贅肉」的なものだったとすれば、これから放出する本は、なんらかの点で手元に置いておきたいのだが泣く泣く……というものが多い。しばらく後に古書店で見つけたら、もう一度買ってしまいそうな本ばかりである。「贅肉」というより、ちょっと「身」が付いているというカンジか。


ちなみに、2月1日から開催中の銀座・松坂屋の古本市には、今回は出ません。2005年末と昨年7月には、「賛助会員」という立場で、プロの古本屋さんに混じって本を売らせてもらった。思っていたよりもかなり売れたし、初めてのデパート市に学ぶことが多かった。今回も賛助会員として参加することが、昨年秋には決まっており、私から数人に声をかけるなど、準備も進めていたのだが……。残念でした。


けものみちから出てきた、岡嶋二人『ちょっと探偵してみませんか』(講談社)をななめ読み。四六判変型で、装幀・イラストが南伸坊という、この作者の本にしてはけっこうシャレている造本。中身は、犯人当てのショート・ショートが25本入っている。半分は1983〜85年に講談社の『ショート・ショート・ランド』に掲載されたものだ。昨日の「路上派少年遊書日記――1981年・出雲」で、この雑誌の創刊号を読んだ感想があった。


昼過ぎに出かけて、〈古書ほうろう〉へ。「戦後日本のジャズ文化」を特集した『ユリイカ』2月号がもう入っていたので、買う。青土社から出た同題の本の著者であるマイク・モラスキーをフィーチャーした特集。冒頭の山下洋輔との対談は、ジャズの中の流行歌的要素とか、アメリカの街の危ないエリアとジャズとの関係などに触れられていて、おもしろかった。ほかのエッセイ、論文も興味深く、『ユリイカ』にしては珍しく通読したくなる号だ。


午後はずっと、パソコンと本との首っ引きで仕事。夜7時半、本郷図書館へ。閉館前に来ると、人が少なくてゆっくり本が探せる。今度のマンションは、この本郷図書館から徒歩1分という、ものすごく恵まれた環境にある。もちろん、このことが、この物件に決めた理由のひとつである。資料を数冊借りて、マンションの部屋に置き、自転車で千石の〈兆楽〉に行き、ギョーザとチャーハンを食べる。


では、最後に「路上派少年遊書日記――1981年・出雲」を。

1981年4月17日(金)
★『奇想天外放談集』1、2読了。
おもしろかった。25の質問を読むと、作家によっていろいろなちがいがあり、楽しい。