スサミ・ストリートの立ち飲み屋

9時起き。自宅で無線LANができるようになったので、ちゃぶ台にパソコンを置いて、ネットを見たり、文章を書いたり。たちまち午前中は過ぎ、トマトソースのパスタをつくって《噂の東京マガジン》を見ながら食べる。そのあと、久しぶりに電車に乗ってお出かけ。


西荻窪に行き、〈音羽館〉〈興居島屋〉〈にわとり文庫〉と回って、「全国〈古本女子〉サミット」のチラシを置かせてもらう。音羽館、今年から毎週火曜日が定休日になった。広瀬さんに「覚えられるかなあ」と云うと、「大丈夫ですよ、ささま書店にわとり文庫と同じ定休日ですから」と。なるほど。でも、いまだに、定休日なのにささまの前まで行ってしまうコトがある(電車内から店が見えるのにもかかわらず)。〈森田書店〉の50円均一で、最近ハマっている西村寿行の文庫を4冊買った。


せっかく中央線に来たのだから、ほかに回ろうと思っていたが、まだ積極性が低下中なので、ドコにも寄らずに帰宅。音羽館で買った、桜玉吉御緩漫玉日記』第1、2巻(縁ターブレイン)を読む。『ファミコン通信』出身の漫画家ということで、ゲームに縁のないぼくは読む機会がなかったが、本作は雑誌などの短評を読んで、妙に気になっていた。読んでみると、現在の日常生活と過去の(かなりイタイ)体験が交錯するかたちで進行する「私マンガ」だった。この一カ月ばかり、どうも気分がすさみがちなので、ナンだかいちいち身に沁みる。


読み終わって、自転車で道灌山通りを走る。昨年夏にできた立ち飲み屋が、年末から開いてないなと思っていたが、今年に入っていちども営業していない。店主は昼間はどこかの会社で働いていると云っていて、脱サラの準備のつもりで立ち食いそば屋を始め、その後、立ち飲み屋にチェンジした。しかし、「自分の理想の店をつくりたい」とか、「男一匹、自分の城でやったるで」などという気概はまったく見受けられず、つまみは適当で、営業時間もまちまち、ディスプレイにいたっては、どこかの韓国料理屋でもらってきたらしいネオン看板(裏側が壊れている)を平気で流用していた。「スサミ・ストリート」の異名を持つこの通りにはぴったりの、すさんだ店だったが、その力の入れなさ具合が好きでときどき寄っていた(チューハイ一杯150円という安さも魅力だったが)。しかし、いまでは手書きの看板もはげてしまっており、営業再開はムリかもしれない。ちょっと残念だ。


〈結構人ミルクホール〉と〈ブーザンゴ〉にチラシを届けて、ウチに帰る。晩飯は、秋鮭のバター焼と、ほうろうの宮地さんにもらった、名古屋土産のミソ味のモツ煮込み(レトルト)。