大晦日は不忍通りで

9時起き。大晦日まで東京にいるのは珍しいので、数年ぶりのコミケを見に行こうと思っていたが、ビッグサイトまで一人で行くことを考えるだけでめんどくさくなり、ヤメてしまう。で、相も変わらず、自転車で不忍通りを走る。旬公に郵便局に寄るよう頼まれていたが、今日は日曜なので休み。ぼくも年賀状を買いたかったが、しかたなくコンビニで買う(旬公はもう一枚上手で、「年賀状? 書くの?」とおっしゃっていた)。そのほか、実家に送るすき焼き用の肉を〈コシヅカハム〉で買ったり、宅急便を発送したり、あと1日早くやっとけばという用事ばかり。年の瀬も、泥縄式だ。


不忍ブックストリートは、〈古書ほうろう〉も〈オヨヨ書林〉も営業を終えていたが、〈往来堂書店〉は開店している。大晦日にも本屋が開いているだけで、なんだか嬉しく、数冊買う。店内では「不忍ブックストリートの42冊」フェアが開催中。来年のゴールデン・ウィークには、また一箱古本市が行なわれる不忍通りに、「来年もよろしく」と心で告げて、ウチに帰る。


年内に書き上げなければという原稿に取り組んでいる旬公の隣で、こちらも一本書いておかねばと思いつつ、ボーッとテレビを見る。そのあと、西村寿行『滅びの笛』(角川文庫)を読み出したら、これがまたすさまじいパニックもので、大晦日で外が静かなだけに、恐ろしさがひしひしと身に沁みる。一気に読了する。


神楽坂の〈シアターIWATO〉に、斎藤晴彦高橋悠治コンサートを見に行く約束をしていたが、気力・体力ともに低下しているので、家で寝ていることにして、旬公一人で出かけてもらう。チャーハンをつくって食い、9時からダウンタウンの罰ゲームを見る。3時間もあったが、ナニも考えずに過ごすにはイイ。12時前に旬公が帰ってくる。


というワケで、2007年が始まりました。2006年は、『路上派遊書日記』を刊行するなど、ライターの仕事が少しずつ増えた年でした。また、一箱古本市の広がりにともない、各地の本イベントに参加しました。その一方で、やるはずだったのにできなかった仕事がいくつもあり、心残りもあります。それらの反省も踏まえつつ、2007年を過ごしていきたいと思います。いろんな意味で正念場だな、今年は。


このブログは今年も続きます。毎日ではないにしても、週に2、3回は書きます。本編より好評をいただいている「路上派少年遊書日記――1981年・出雲」も、まだまだ続きます。みなさん、どうぞよろしく。