マンガが読みたい日曜日

朝9時起き。10時過ぎに鎌倉の義父母が来る。「お、ちょっと片付いたんじゃないか」と義父に云われたが、昨日撮影があったからだとも云えず、笑ってごまかす。昼はベーコンとアスパラのパスタ。昨日買ってきた、ひじかた憂峰(作)・松森正(画)『湯けむりスナイパー』第1巻(実業之日本社)、ロドリゲス井之介『世界の中心でくだをまく(仮)』を続けて読む。『このマンガを読め! 2007』で取り上げられていたものだが、どちらもオモシロイ。『湯けむり』にはハマってしまいそうだ。


2時ごろ出かけて、東京芸大の美術館へ。「古書ほうろうの日々録」(http://d.hatena.ne.jp/koshohoro/)で紹介されていた「斎藤佳三の軌跡」が最終日だというので、見に来たのだ。斎藤佳三(1887〜1955)は、美術、音楽、工芸、デザイン、舞踊、演劇などに関わり、「総合芸術」を志した人だというが、恥ずかしながらまったく知らなかった(あとで『日本デザイン小史』(ダヴィッド社)の目次を見たが、斎藤佳三の名前は出ていなかった)。展示を見ると、東京美術学校図案科では今和次郎の後輩であり、留学したベルリンでは山田耕作と交流している。石井漠の衣装を手がけ、舞台装置も考案している。1927年設立の「主情派美術会」には、山名文夫とともに参加している。多様な展示物があり、興味深かったが、とくに、「リズム模様」(音楽を感じさせる模様)の着物や帯が刺激的だ。ただし、多方面に手を伸ばしているワリには、突出して優れたものが(展示の範囲では)見当たらず、器用貧乏だったのでは、という気もする。ともあれ、美術史・デザイン史の隙間を埋める、このような展覧会が開かれたことに感謝。図録(1500円)を購入する。会場では「古本T」のお二人に出会った。帰りに〈ブックオフ〉に寄り、若杉公徳デトロイト・メタル・シティ』第1巻(白泉社)を買う。コレも『このマンガを読め! 2007』で知ったもの。なんだか、久しぶりにマンガがたくさん読みたくなっている。


晩飯を食べ、旬公と自転車で出かける。日暮里の踏み切りでやたら待たされる。10分も遮断機が開かなかったのは初めて。入谷の〈なってるハウス〉で、ふちがみとふなとのライブ。おそらくヒトが多いだろうと思っていたが、外に客が並んでいてビックリ。いつものテーブルは外に出し、椅子だけを並べている。なんとか座れるが、その後もどんどん来て、50人ぐらいになったのではないか。この店にこんなに客が多いのははじめて見た。今日のライブは、はじめはじっくり、中盤で押しまくる、というカンジだった。20曲以上やったのに、一昨日の新宿と5曲ぐらいしかダブらなかったのは、さすがだ。アンコールを2回やって終る。出るときに、渕上さんに、バートン・クレーンのレコードの広告マッチラベルをカラーコピーしたのを差し上げる。スクラップブックをめくっていて見つけたもの。喜んでくださったようで、ヨカッタ。また、二人でキコキコと自転車をこいでウチに帰る。ウチの近くのコンビニで、『デトロイト・メタル・シティ』の第2巻を買ってしまった。


では、最後に今夜も「路上派少年遊書日記――1981年・出雲」を。

1981年3月21日(土)
★部活の帰りにHOK*1と順天堂*2に寄る。順天堂でカセットテープ3本(780円)。ああ、金がもったいない。どうせすぐになくなるのに。


★午後からお別れ会のことで、沢田、坂本、岸の3人が家にくる。お別れ会のことなどそっちのけで遊び回り、6時すぎ別れる。


★『Sage』4月号読むと、『みゆき』がベストセラーの4位に入っていたので満足。
日本ブッククラブに入ろうかと両親に相談。


★今日買った本
『馬は土曜に蒼ざめる』筒井康隆(NO.170)200円、集英社文庫
太陽風交点』堀晃(NO.171)380円、徳間文庫


★今日買った雑誌
『Sage』4月号、160円、情報出版


日本ブッククラブは、欧米のブッククラブに倣って、会員に向けてリストの中から毎月何冊か送られてくるしくみだったような気がする。それがその後定着したという習慣は聞かない。そんなのに入りたいという13歳って……。親にはもちろん一蹴された。(続く)

*1:通学路の途中にあるスーパー。できたときには、こんなデカい店が……と感動した。小学校のとき、ココで『ヤングジャンプ』の創刊号を立ち読みした覚えがある。

*2:ホームセンター。父親が大工なので、何かあるとしょっちゅう一家で行っていた。