『ヨムヨム』と「だんだん」

朝8時半起き。卵ぶっかけうどんを旬公と半分ずつ、あとリンゴ。「まぼろしチャンネル」の原稿を書く。今回は「わめぞ」(早稲田・目白・雑司ヶ谷)の「めぞ」を自転車で回ったハナシ。今週中にアップされるそうだ。午後は仕事のメモをまとめる。


4時半、〈ブーザンゴ〉へ。新潮社の『ヨムヨム』のKさん、Tさんと打ち合わせ。「小説検定」、かなり好評だと云ってくれて、ウレシイ。もっとも、問題自体については「難しい」という声が多いという。ある作家が自作からの問題を読んで、判らないとおっしゃっていたそうな。いまはウェブの検索で簡単に結果が得られるので、あえてよく考えないとワカラナイ設問を多くしたのだが、次回からは少しバランスを変えなければ。次号のテーマも決まり、ネタ探しに入る。オモシロイのだが、これをやっていると、フツーに小説が楽しめなくなるのが難点。二人を〈往来堂書店〉(『ヨムヨム』のポスターが貼ってあった)に案内し、そこで別れる。夕焼けだんだん上の焼きとん屋で、小説検定の好評を祝してチューハイを。関係者と読者のみなさんに、「だんだん」出雲弁で「ありがとう」)。


帰るといろいろ届いている。まず、『クイックジャパン』。今回の特集は《やりすぎコージー》。毎週見るのは、これとあと2番組だけというぼくには、必読の特集だ。「クイックジャーナル」で、前田和彦くんが児童雑誌『きりん』のコトを。アセテートからの復刻は来年出るそうだ。Nakabanさんから『リスボアの小さなスケッチ帖』(トムズボックス)をいただく。リスボン旅行でのスケッチ。つい、本屋を描いたスケッチに見入ってしまう。それと『黄色い潜水艦』第46号が。巻頭の「風の神の琴」という寄稿欄に、エッセイを書いたのだ。大学時代にもっとも身近でもっとも影響を受けた先輩のコトを。


晩飯は豚肉とモヤシ、ほうれん草、キクラゲの炒め。ウマイ。DVDで、ウェス・アンダーソン監督《ザ・ロイヤル・テネンバウムズ》(2001・米)を観る。ジーン・ハックマンの父親を筆頭に、微妙にズレた人々の群像劇。オモシロかったけど、後半でちょっと眠くなった。同じ監督の《ライフ・アクアティック》(2005・米)の方が、同じ群像劇でもメリハリがあった。両作とも音楽の使い方がバツグンにうまい。《ライフ・アクアティック》で黒人が歌うデビッド・ボウイのカバーは、〈古書ほうろう〉で掛かっていたのを旬公が気に入ってCDを買っている。


「[書評]のメルマガ発行委員会」宛てに、「こんな映画は見ちゃいけない!」というメルマガの発行人から以下のメールが届く。

このたびは「まぐまぐメルマガ大賞2006」ノミネートおめでとうございます。
さて、本日このようなメールを送らせていただいたのはノミネートされたメルマガ同士でお互いの読者に相互推薦をしていただけないかという問い合わせです。
私が発行しているメルマガ「こんな映画は見ちゃいけない!」は現在エンタテインメント部門で1位にノミネートされています。現在読者数は9342人(内まぐまぐ5402人)です。ちなみに昨年のめるまが大賞では「エンタテインメント」部門2位でした。
めるまが大賞投票サイトでは、自分のメルマガが所属するカテゴリーだけでなく他部門のメルマガにも投票できるようになっています。
そこで私のメルマガ上で「アート・文芸部門」部門で貴誌を投票するよう私の読者に推薦させていただくかわりに、貴誌上で「エンタテインメント」部門では「こんな映画は見ちゃいけない!」に投票するように貴誌読者に推薦していただきたいのです。
そうすることでお互いのジャンルで投票数を伸ばすことが期待できます。お互い「殿堂入り」メルマガ同士で大賞を狙いましょう。


なんという、恥知らずで虫のイイ依頼だろうか。「まぐまぐメルマガ大賞」に入賞したらどんなイイことがあるか知らないけど、見ず知らずのメルマガ同士が互いに推薦するという出来レースの結果、入賞したといって、ナニひとつ嬉しくない。推薦などしてもらわなくてもけっこう、まずは恥を知れ、と云いたい。


では、最後に、今夜も「路上派少年遊書日記――1981年・出雲」を。

1981年3月12日
★卒業式の練習でたっぷりとしぼられる。


★晩、「山下洋輔富樫雅彦」録音。
なかなかいい。山下洋輔はソロピアノよりはトリオでやった方がいいと思うけど。


★このところ、あまり本を読んでいない。あまり読む本がないし、それに町にこのごろしばらくいってないのだ。日曜日には行こう。毎月第二、第四日曜日にだけ町に行くことにしている。


ウチから中学校までは歩いて30分。その間には書店は一軒もなかった。町の書店に立ち寄って帰ると、ウチに着くのがすごく遅くなってしまう。だから、書店や図書館に行けるのは、日曜日ぐらい。だからといって、毎週行っても、本を買うカネはない。そこで月に二回だけ、書店に行くコトにしたらしい。(続く)