ブックオカ速報その1 けやき通り一箱古本市

kawasusu2006-11-04

   


連日の打ち上げで酔っ払っているので早く寝たいし、『彷書月刊』にルポを書くことになっているのだが、ブックオカの成功に興奮冷めやらぬ者としては感想を述べておくべきだと思い、箇条書きモードで書きます。間違いとかあったら、あとで訂正します。写真も後日アップ。

★夜行バスで7時前に天神バスセンター着。24時間営業のうどん屋で朝食。けやき通りまで歩くと、〈ブックスキューブリック〉の前に人だかりが。NHKの取材である。「ブックオカ」仕掛け人の石風社・藤村さん、キューブリック・大井さん、ふるほにすと・生野さんに挨拶。福家の高倉さんとは久しぶり。


アポロ計画へ。チェコマッチラベル展の会場でもある。9時からのミーティングに参加。一箱古本市だけでなく複数のイベントを今日一日で同時進行させるということに、驚く。スタッフはみな若い。


★荷物を持ってキューブリックへ。10時から店主ミーティング。さくさく進む。キューブリック前は、ぼくとキューブリックの店員さん(2箱)と「読んだ 聴いた 見た」のヒトなのだが、「読んだ 聴いた 見た」は共同参加者が病気で不参加。別の場所から一箱移ってくる。


★11時よりも前からおじさんたちがうろつき、箱に手を突っ込みはじめる。イベントは開始のタイミングが大事と思うので、ぼくは紙をかぶせていたが、それでも覗きたがる輩多数。11時スタートと同時に、ヒトが流れ始める。


キューブリック箱が新しい本を安く出し、どんどん売れていくのに比して、ぼくの「古本けものみち」は、やや古めの本が多いので、動きが遅い。しかし、箱の前に出した、マッチラベルの詰め合わせ(200円)がどんどん売れ、また、マスコットのプレーリードッグ人形(コミさん帽とめがねを装着。ウチでの呼び名は「モク村さん」)がキャッチーとなり12時前から売れ始める。追加をかなり持ってきたので、入れ替えていく。屋号は事前申し込みでは「古書モクロー」としていたが、それを忘れて「古本けものみち」で準備してしまった。


★1時、スタッフの方に代わってもらい、ほかの場所を見にいく。けやき通りは大きな道路で、歩道も店の前のスペースも広い。その通りの1キロぐらい(?)の左右に21箇所の大家さんを配し、80箱を出しているのだ。一箇所が3〜6箱程度の配分。場所によっては二階や奥まった場所もあるが、ブックオカのデザインの入った案内板が立てられ、すぐに判るようになっていた。会期前から、目に入るデザインを先行してガンガン使っていたことが功を奏している。


★途中、右文書院の青柳さんと会う。しばらく店番に戻り、青柳さんに代わってもらって、残り半分を見る。ぼくがいいと思ったのは、「やまか古書店」「魚屋」「浮木堂」の三つ。やまかでは福田純一『純粋一等国民序曲』(誠文堂新光社、デザインは羽良多平吉)を1000円、「魚屋」では中田耕治『ソウルフル・サーカス』(昭文社出版、装幀は高松次郎)を300円で購入。この二冊だけで、福岡までやってきた甲斐があった。南陀楼賞はやまか古書店に決定。


★腹が減ったので昼飯をと、目についたのが、〈けやき食堂〉という古ぼけた大衆食堂。オシャレな店が立ち並ぶなかで、この一角だけ取り残されたカンジ。中に入ると、丼モノ、定食がすべて「普通」と「大」で表示されている。カツカレーとビールを頼む。カツカレーのカツはスプーンでちぎれないものだったが、店の雰囲気とあいまって、なんだかとてもウマイ。あとで青柳さんが「さっき、いい店で飲んじゃいましたよ」というので、「けやき食堂じゃない?」と訊いたら、その通りだった。


★4時ぐらいからヒトの流れが鈍り始める。すでに完売し、撤収する箱も。キューブリック前には、ほかの場所に出していた人が移動してくる。最後はガンガン値下げして、残り20冊ぐらいで終了時間となる。約4万1千円、80点(マッチラベルがあるから)の売り上げか。ホームじゃなくてアウェイの成績としてはかなりいい方でしょう。


★撤収始まり、アポロ計画に荷物を戻す。階段のところにあった、宇宙飛行士の顔ハメで記念撮影。高倉さんに連れられて、大名のプルミエホテルにチェックイン。素敵な本棚のあるカレー屋〈ヌワラエリア〉で、報告会。各賞の発表に盛り上がる。店主さんたちはそれぞれ満足いく一日だったようで、よかった。そのあと残った人で、立食パーティ。さらに別の店で二次会。リブロ西鉄平尾の店長のクリタさん、聡明で話題への食いつきもよく、カワイイ。なんか、元書肆アクセスの黒沢さんを思い出す(顔もちょっと似てる)。高倉さんと同僚の女性が酔っ払い、高倉さんにキスされてしまう。責任とってネ。大井さんたちにホテルまで送ってもらう。風呂に入り、1時半ごろ就寝。


*写真右は、「古本けものみち」の前の、南陀楼とマスコットのモク村さん。中央は、モク村さんをつかんでしばらく離さなかった女の子。左はけやき通りのあちこちに掲示されたブックオカの看板。