書生姿の小沢さん

kawasusu2006-10-19

朝8時半起き。『進学レーダー』の原稿を書く。ちょっと手間取り、1本上がったところで時間切れ。出かけるとき、ポストに工作舎から冊子小包が届いている。山崎浩一『雑誌のカタチ 編集者とデザイナーがつくった夢』だ(本体1800円)。『季刊・本とコンピュータ』での連載をまとめたもの。登場する雑誌は『POPEYE』『少年マガジン』『ぴあ』『週刊文春』『ワンダーランド』『婦人公論』、小学館学年誌、『クイック・ジャパン』の8誌。単行本化にあたり図版を差し替え、多くの注を加えている。連載時の担当者がぼくだったので、あとがきに名前を出してくれている。池袋に着いてから、山崎さんに電話して礼を云う。イイ本になってよかったですね、山崎さん。


なお同書刊行を記念して、17日より〈青山ブックセンター〉六本木店にて、「雑誌のカタチ」フェアが開催中。雑誌、編集、デザイン、メディア関連書籍を集めたフェアで、同書で取り上げた雑誌の現物も展示されるとのこと。同書は26日発売だが、ABCのフェアでは先行発売されるらしい。また、11月30日(木)19:00から、〈ジュンク堂書店〉池袋店で、「雑誌の黄金時代は甦るのか」と題して、山崎浩一さんと永江朗さんのトークも行なわれます。詳細は以下へ(http://www.kousakusha.co.jp/DTL/zasshi.html#event)。


新文芸坐〉の増村保造特集へ。まず、三島由紀夫主演《からっ風野郎》(1960)。冒頭から裸をさらしますか……。三島のセリフ回しはひどいけど、演技は意外と悪くない。気が弱くて見栄っ張りという主人公のキャラクターが三島本人とマッチしたのか。次に《闇を横切れ》(1959)。地方都市の汚職を追及する新聞記者のストレートな社会正義もの。テンポがよくてかなりオモシロイ。山村聡の編集部長は、登場するときに決まった音楽がかかったりして、《市民ケーン》そのものだった。


丸の内線で新御茶ノ水。神保町に行って、〈東京堂書店〉のウィンドウに『路上派遊書日記』が6位に入っているのを確認する。〈書肆アクセス〉で、『彷書月刊』の皆川さんとバッタリ。畠中さん、「ブックオカ」に来るそうだ(ホントの目的はCKBのライブだが)。坪内祐三『本日記』(本の雑誌社)と『gris-gris』のパリ特集を買う。後者は有料化して四六判に。また御茶ノ水駅に戻り、右文書院の青柳さんと待ち合わせ。


両国で降り、南側にある〈シアターX(カイ)〉へ。立派なホールなのでびっくり。入り口でC書房のNさんとバッタリ。お久しぶりです。今日の演目は、《花田清輝の泥棒論語と私たちの非暴力論語。》というもので、この劇場で何度かやっている《泥棒論語》の新しいバージョンとのこと。冒頭、ステージに演台が持ち出され、そこに小沢信男さんが登場。なんと、明治時代の書生のような格好だ。小沢さんがこの演劇の成立などについて話すのをプロローグとして、劇に入るという趣向だ。小沢さんはとても堂々とされていた。で、劇はというと、うーん、よく判らなかった。終わってから、青柳さんと駅前の餃子屋に入り、ちょっと飲む。


帰ると、〈今井書店〉出雲店のHさんよりメール。現在開催中のフェアの写真を送ってくれる。

ナンダロウアヤシゲなフェア!


10/14(土)〜11/19(日)まで出雲市出身のライター、編集者の南陀楼綾繁さんのフェアを開催中です。最新刊「路上派遊書日記」を中心に南陀楼さんがこれまで関わってこられた書籍も集めました。11月中旬からは南陀楼さんのリストからテーマを絞ったフェアも開催予定です。


というコトで、出雲在住の方はぜひご覧になって、できれば一冊でもご購入いただけるとウレシイです。どうぞよろしく。