果てしなき「目録文書館」への道

8時半起きで国会図書館へ、の予定だったが、どうにも起きられず、そのまま寝なおし。いろいろ詰まっているのにマズイっす。アマゾンから、中村よお『肴(あて)のある旅 神戸居酒屋巡回記』(創元社)とソウル・フラワー・ユニオン[ロロサム・モナムール]が届く。後者に入っている「松葉杖の男」は、『神戸 最後の名画館』(幻堂出版)などの著者だった故・浅田修一氏を歌ったものだと、「エエジャナイカ」の北村くんに教えてもらった。たしかに、公式サイトでボーカルの中川敬がそのように書いている(http://www.breast.co.jp/cgi-bin/soulflower/nakagawa/cinema/cineji.pl?phase=view&id=112_todoSobreMiMadre)。この曲自体は歌詞も曲もいいと思う。でも、アルバム全体として、どうも体が受け付けてくれないというカンジだった。この違和感はどこから来るのだろうか……。


わかば書店〉から、昭和9年の『東京古書籍商業組合月報』の合本が届く。毎号約30ページで、組合公報、役員や会員の異動、古書展の状況、古本市場相場のほか、エッセイや提言が載っている。古書店主の聞き書きも載っているが、これは訪書會編『紙魚の昔がたり』からの一部抜粋であるようだ。いろいろな情報が得られそうで、コレが3000円とは安かった。こういう月報類はすぐに取り出せるところに保管したいのだが、そのスペースがないのが悩みだ。いつになったら、「目録文書館」(「モクローくん通信」参照)が設立できるのだろう。


仕事、思うように進まず、書評の本を読む。3時頃、思い立って渋谷へ。〈シネマヴェーラ渋谷〉で「妄執、異形の人々 Mondo Cinemaverique」という特集を。二本立てで入れ替えなしというのが嬉しい。今日は、山口和彦監督《怪猫トルコ風呂》(1975)と池広一夫監督《おんな極悪帖》(1970)。どちらも面白くもくだらなくもあって、いかにもB級ではあったが、化け猫と化す谷ナオミほか、室田日出男殿山泰司が熱演の前者に軍配が。


帰って、書評の本を読み進む。「神保町系オタオタ日記」(http://d.hatena.ne.jp/jyunku/)を見たら、読売新聞に『大阪人』が廃刊の危機を逃れ、大阪市の直営にという記事が載っていたことが紹介されている。やはり、あの2号連続の「古本愛」特集は、ある種のヤケクソの産物だったのか。市直営とはいえ、編集スタッフは続投のようなので、なんとかいまの誌面を維持してほしいと願う。