日本工房に集まった人々

8時半起き。朝飯を食べて、9時過ぎに出かける。山手線で渋谷、東横線で武蔵小杉。そこからバスで〈川崎市民ミュージアム〉へ。「名取洋之助と日本工房 報道写真とグラフィック・デザインの青春時代」展を見る。スペースを広く取って、かなりの点数を展示していた。雑誌『NIPPON』でいえば、ある号に掲載された写真の紙焼きと該当ページを一緒に見せている。こうしてあると、写真そのものと、それをデザインしたものの両方を見比べるコトができる。『NIPPON』は表紙だけでなく、裏表紙も見せてくれている(国書刊行会の復刻版を使ってはいるが)。最初のブロックは、日本工房に集まったメンバーが、それ以前にナニをやっていたかの展示で、それぞれ実力のある人たちを名取が呼び寄せたことが判る。在籍した時期は人によって違うが、木村伊兵衛、原弘、山名文夫、伊奈信男、岡田桑三河野鷹思土門拳、熊田五郎(のちの熊田千佳慕)、亀倉雄策らが日本工房に関わっている。


1時間かけてたっぷり展示を見る。いろいろ興味深いことが判ったが、またいずれ書きたい。ギャラリーショップで図録(2500円)を購入。岩波書店の編集で、図版やデータの入れ方、関係者のインタビューなど素晴らしい出来。ただ、会場に貼ってあった、各メンバーの在籍時期と発行した雑誌を一覧できるグラフが収録されてないのは残念。


川崎行きのバスに乗る。途中の小向交番前で降りる。行きのバスの広告で、この近くに〈ブックオフ〉があることが判っていたからだ。大通り沿いに見つかる。「中古劇場」という名前で、同じフロアで本以外に中古品を扱っている。サーフィンボードのヨコに、本売り場があった。知らずに来たのだが、今日は単行本が2冊で1000円セールだった。目を皿のようにして、ジーン・スタインほか『イーディ ‘60年代のヒロイン』(筑摩書房)と中林啓治『記憶の中の街 渋谷』(河出書房新社)ほか2冊を選ぶ。あとの2冊は「古書モクロー」で売ろう。105円コーナーもなかなか充実していて、杉原米和『加能作次郎ノート』(武蔵野書房)、佐藤亜紀陽気な黙示録』(岩波書店)が見つかった。再びバスに乗り、川崎駅へ。京浜東北線で帰ってくる。川崎で買った〈崎陽軒〉と焼きそばで昼飯。


ちょっと休んだあと、旬公と〈千駄木倶楽部〉へ。大きなテーブルで7時ごろまで仕事。旬公がつくった晩飯(鶏肉と豆腐のハンバーグ)を食べながら、ウィリアム・フリードキン監督《フレンチ・コネクション》(1971・米)を観る。ジーン・ハックマンのポパイ刑事はタフで乱暴でカッコイイ。ただ、雑用をしながら観ていたので、ストーリーに入り込めなかった。明日の準備をしたりしていると12時過ぎる。