気がつけば3年目

お久しぶりです。いろいろと事情があり、2週間も休んでしまいました。日記には書けなかったけど、京都の〈ガケ書房〉、大阪の〈calo〉でのトークは無事終わりました。来てくださった方、ありがとうございます。


休んでいる間に、アクセスカウンターが35万を超えました。ついでに、この日記は6月末から3年目に入っています。これからも書いたり書かなかったりすると思いますが、どうぞよろしくお願いします。


さて、一昨日は、ちくま文庫から10日に刊行される、塩山芳明『出版業界最底辺日記 エロ漫画編集者「嫌われ者の記」』(950円)の見本ができたので、漫画屋の事務所で受け取る。「天国と地獄」をイメージした(?)表紙も、中のレイアウトもいい感じに仕上がった。ゲラを読んでいるときは「やたらに文字が多いなあ」と思っていたが、本のカタチになってみると、それほどギッシリという感じはしない。単行本『嫌われ者の記』と内容がダブっているのは3分の1程度なので、既読の方にも初めての方にも楽しめます、ハイ。塩山氏、筑摩のMさんと打ち上げに行くが、塩の字はゴキゲンで、事務所のアンナちゃん(ウワサどおり酒豪でした)まで呼び出してセクハラしてた。なんでも後でカバンをなくしたことに気づいたとか。お気の毒様。


本日より、仙台〈火星の庭〉(http://www.kaseinoniwa.com/)で「チェコマッチラベル展」が始まりました(7月31日まで)。大阪、東京、奈良、金沢に続いて5都市目。展示物を送って準備を店にお任せしたので、どんなカンジになっているか、見るのが楽しみです。そして、8日(土)、9日(日)の二日間は「一箱古本市 仙台」が開催されます。50箱が火星の庭に集まります。店主リストを見ると、地元の方に混じって、岡崎武志友部正人蟲文庫日月堂魚柄仁之助ほかの諸氏も参加している。ぼくも「古本けものみち」で出品してるけど、今回は売るよりも買う方に忙しいかも。8日(土)18:30〜は、「ナンダロウアヤシゲ流 紙モノの旅」と題するトークを行ないます。チェコマッチラベルだけでなく、日本の紙モノについてもお話したいと思っています。ゲストは『仙臺文化』編集人の渡邊慎也さんです。まだ予約受付中らしいので、ぜひどうぞ。南陀楼は8日の午前中に仙台着で、10日の午後まで仙台で過ごすつもりです。


国書刊行会の樽本さんより、浅倉久志『ぼくがカンガルーに出会ったころ』(2400円)を贈られる。子どもの頃から、海外SFの翻訳といえばこのヒトの名前が刷り込まれていた。これが「初のエッセイ集」だとはオドロキだ。表題作は雑誌『BOOKMAN』に掲載されたもの。和田誠の装幀(というコトはバーコードなし)で、巻末には浅倉氏の翻訳リストを付けるなど、樽本さんらしい丁寧な本づくり。添付の手紙にあったように、安田謙一さんの『ピントがボケる音』に続く、国書刊行会流「ヴァラエティ・ブック」である。もっとも、タイトルだけだとどういう本か判りにくいのが難点ではある。説明的かもしれないが、「浅倉久志エッセイ集成」などの副題があったほうが……という気もする。