自分を蹴飛ばして行く

土日の疲れが出たらしく、布団から起き上がれず。おまけに腰まで痛くなった。寝転んで、東直己『熾火』(ハルキ文庫)を再読し、新刊の『墜落』(角川春樹事務所)を読む。一気に読み終えずにいられないオモシロさなのだが、出てくる犯罪の陰惨さにブルーになる。


そんなこんなでギリギリまでうだうだしていたので、「アンダーグラウンド・ブック・カフェ」開催中の古書会館に着いたのは7時過ぎ。すでに、小沢信男さん、坂崎重盛さん、石田千さんのトークショーは始まっていた。腰が痛くて椅子に座れないので、後ろに立ってハナシを聞く。小沢さんは絶好調で、いつものように笑い、いつものようにいろんな方向に話を飛ばしていた(ハナシがあちこちに行くときの方がオモシロイ)。親交のあった詩人・辻征夫が、晩年に詩を捨てて小説を書き出したことについて、「自分を蹴飛ばして行く人だった」と語ったのが心に残った。


終わってから、出演者、林哲夫さん(新刊『文字力100』をいただく)、内堀弘さん、松本八郎さんらと〈八羽〉へ。そのあと、小沢さんと一緒にタクシーで谷中に帰る。上がっていけと云われ、12時ぐらいまであれこれ話す。小沢さん、今日が79歳の誕生日なのだが、これからやりたいことをまだまだたくさんお持ちのようだ。ちょうど40歳下(!)のぼくも頑張らねば。ウチまで歩いて帰り、雑用を片付けて寝た。