三ノ輪の立ち食いそば屋はラムネ店直営

8時起き。旬公に付き合って、NHKの朝の連続ドラマ《風のハルカ》を観る。どうというコトもない話だが、演出のテンポはいい。ただし、森山直太朗の主題歌は意味不明。いくらうたには感性が大事といっても、ねえ。午前中は取材の段取り。明日から連続3日で4件以上の取材があるのだ。一方で、書かなければならない書評も2本あり、そっちの準備も必要だ。こんなのプロのライターなら普通の仕事だけど、なにしろ非営利ライターですから、これだけいろんなコトが一気に集中するのは珍しいといえる。


昨日届いていた〈青猫書房〉の目録を見る。昨日、外から電話したときに、旬公が「青猫、いいのなかったよ」と云ったので、「じゃあ安心だな」と答えたのだが(なんつう会話だ)、夫婦であっても本の趣味は別だ。ざっと見るだけで、何冊もほしい本があるじゃないか。「青猫への翌日注文」なんて「ありえないお話」なのだけど、ダメもとだと、受付開始の10時に電話してみる。すると、じつに珍しいコトに、2冊とも在庫があったのだ。この本については、届いてから書くことにしよう。


この目録の「青猫愛書閑話」は愛読しているが、今回のはとくにヨカッタ。「モールという合同古書会場」(ってドコなの?)のポラン書房の平台で、相馬御風先生退耕十年記念歌会『ともがき』という本を見つけたら、そこに岡本文弥の蔵書票が貼ってあった。さらに、便箋が貼りこまれており、それはハンガリー文学者・徳永康元氏がこの本の入手について書いた手紙だったという。「大正年間に蔵書票を作成した岡本文彌の愛書家ぶりも目覚しいが、徳永康元の慧眼にも感嘆する」。その前にある「書物が個性化するには長い歳月と多くの人の手を経ることが必要らしい」というのは名言だなあ。事情によりずっと中断している「モクローくん通信」をそろそろ復活させようと思っていたが、その最初は青猫書房のハナシになるかもしれない。


昼は冷凍のうどん。旬公がじゃがいもをキムチと炒めたのをつくる。ウマイ。書評の本を読み返し、参考資料を引っ張り出して読んでいると5時になった。自転車で〈往来堂書店〉へ。「不忍ブックストリートMAP」の作業でこの辺の地図をしょっちゅう眺めているのだが、じっさいには、忙しくなるとなかなか根津まで行けない。往来堂も半月ぶりぐらいか。『進学レーダー』の書評の本を何冊か選び、柳生九兵衛『東京まんぷく商店街』(ぴあ)といっしょに買う。〈ときわ食堂〉に寄り、チューハイとキングサーモン刺身。生協で買い物してウチに帰る。


夜は晩飯の用意をしながら、《アド街ック天国》を観る。今日は都電荒川線特集。なかなかオモシロかったが、とくに、三ノ輪に最近できた立ち食いそば屋(かなりウマイ)が、「三ノ輪ラムネ」の製造元が直営しているという事実にはビックリ。道理で、店内でラムネを売ってると思った……。そのあと、「一箱古本市」のデータを整理したりしてると、たちまち12時すぎてしまう。