帰ってきました

しばらくぶりです。札幌にはパソコンを持って行かず、泊めていただいた家でメールを確認するだけで精一杯でした。まあパソコンを持っていっていたとしても、連日深夜にわたる飲み会のあと、文章なんか書けるワケありませんでしたが。この三日間のことは書き出すとゼッタイに長くなることが判っているので、今日は書かずにおきます。明日以降、気力があれば書きます。なお、『彷書月刊』には2回にわたって、北海道ネタを書く予定です。


で、今日のこと。人名については説明ナシで進めます。昨夜は中野朗さんのお店に泊めていただく。9時に起きて、布団を片付け、中野さんの車で真駒内駅まで送ってもらう。須賀さんと地下鉄に乗る。途中で須賀さんと別れ、札幌駅へ。10時半の快速エアポート号というので新千歳空港へ向かう。雪のせいで3分ほど遅れ、空港には11時半過ぎに到着。そそくさと土産を買い、すぐチェックインしてナカに入ると、数分後には機内にいた。なかなか慌しい。機内で、空港で買った鯵の押し寿司を食べる。


1時半、羽田空港着。重いリュックを背負って、モノレールで浜松町→大門から浅草線で東日本橋新宿線で神保町と移動。コインロッカーが見つからず、大荷物を持ったまま、ある研究所でT教授の取材。とても興味深く、時間を忘れる。終わると4時半。電車を乗り継いで帰る気力がなく、タクシーで西日暮里へ。ウチに着くなり、2時間ほど爆睡。晩飯はカレー。


9時ごろ、〈古書ほうろう〉に行き、札幌土産(「マルセイバターサンド」で有名な六花亭の「マルセイチーズ&ビスケット」)を手渡す。札幌滞在でたっぷり本を買ったハズなのに、ついつい棚を見てしまう。高橋新吉『ダダと禅』(宝文館出版)1000円と、210円均一で、板坂元編『日本の名随筆 別巻31 留学』(作品社)と平野威馬雄西江雅之『貴人のティータイム』(リブロポート)を買う。平野・西江の対談集はかなりオモシロそう。


2月8日(水)にほうろうでやるブルースシンガーAZUMIさんのライブのチラシができていた。ぼくも一言寄せている。

『ぐるり』& 古書ほうろう presents
   AZUMI Live at HORO
(映画『地下の日だまり』上映付き)


日時:2月8日(水)19時30分より
場所:古書ほうろう
入場料:1500円(振る舞い酒あり。持込み可)
問い合わせ先:03-3824-3388(古書ほうろう)
http://www.yanesen.net/horo/


ほうろう今年最初のイベントとして、大阪からAZUMIさんをお迎えすることが決まりましたのでお知らせします。AZUMIさんは関西の音楽好きならみんな知ってるブルース・マン。シブい喉、イカしたギターに楽しいおしゃべりの、魅力的なおっさんです。寒い日が続いていますが、お酒でも飲みながらAZUMIさんの唄に耳を傾ければ、身も心も暖まること請け合い。仕事は早めに切り上げて、ぜひ古書ほうろうまでお運びください。


また、この日は、演奏の前に映画の上映も行います。旅人でもあるAZUMIさんは、一年の大半を、行く先々で演奏しながら暮らしているのですが、そんな日々を、インディーズ映画の世界でその名を知られる小沢和史監督が追ったドキュメンタリー映画、題して『地下の日だまり』です。


 ブルースなんてよく知らないけど、
 AZUMIさんの歌声には心惹かれる。
 ぼくがいちばん好きなのは「黄昏ビヤホール」という曲です。
 ほうろうのライブでも演ってくれるとウレシイなあ……。
 (南陀楼綾繁


 悪魔から魂を譲り受けた男、アズミ。
 彼の奏でる音楽はすべて「アズミ」という名の音楽になる。
 ジャンル分けなんて意味がない、何とも形容に困る人/音楽だ。
 その唯一無比のギターと歌は体験するのが一番。
 さあ、「アズミ・ワールド」へようこそ。
 (五十嵐洋之/『ぐるり』編集人)

コメントしたとおり、「ブルース」の定義はよくワカラナイけど、AZUMIさんの歌は好きだ。あと、徹底したサービス精神に満ちたステージングも。きっとこの日も盛り上がることだろう。ぜひお出でください。


この『ぐるり』を発行している大阪のビレッジプレスから、『雲遊天下』第41号が届いた。特集は「日々のバラード」。編集後記を見ると、「この号限りで休刊」とあり、驚く。発行人の村元武さんが「もうそろそろ……」とおっしゃっているとは、『ぐるり』の五十嵐さんから聞いてはいたが、こんなに早いとは。村元さんはその理由をくだくだしく書いていないので判らないのだが、その前にある「昨今、まさに日記が大氾濫している時代なのだ」という一文に休刊の理由があるのかもしれない。ビレッジプレスでは昨年末に、1974年に刊行された糸川耀史写真集『グッバイ・ザ・ディランⅡ』を復刻増補したが、村元さんはこのタイトルに引っ掛けて、「何度目かのグッバイです」と書く。何度目かのグッバイということは、何度目かの「ハロー」もあったワケで、これからは単行本に精を出すという村元さんが、いつかまた新しい「ハロー」を云う可能性も大いにあるだろう。それまでは、というか、それとは別のものとして、『ぐるり』には頑張ってほしいし、ぼくも手伝えるコトはなんでもやっていきたいと思っている。