西荻で古本によだれ

8時半起き。出勤日。ゲラのチェックを進めながら、「『ブックカフェものがたり』公式ブログ」(http://kawasusu.exblog.jp/)を更新する。リストに追加するつもりの候補を挙げたが、まだまだ漏れがあるような気がする。それと、このリストは「ブックカフェ」だけでなく「ブックギャラリー」も含んでいます。どう違うかといえば、後者は飲み物を提供せず、本を見せることに徹しているワケです。しかし、この辺の定義はあってないようなモノ。結局は、この本に入れたい店を、自分たちで選んでいくしかないだろう。


1時に出て西荻窪へ。K校でH先生と打ち合わせ。具体的なリストが出てきた。そのあと、〈花鳥風月〉で、佐々木嘉信『刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史』(新潮文庫)330円を見つける。三億円事件についても載っている。あと、『ノーサイド』1994年5月号を300円で。まだ総合雑誌っぽい時期のものだが、「昭和の日記」という特集があったので。次に〈音羽館〉へ。新刊書店で見かけて買おうかどうか悩んだ、坪井正五郎うしのよだれ』(国書刊行会)が出ていた。山口昌男監修「知の自由人叢書」の第一回配本。定価8000円が5000円だったので、ちょっと悩んだ末、買うことに。もう一冊、堀切直人『野に属するもの』(沖積舎)1200円。『月の輪書林それから』で引用されている本だ。帯は坪内祐三さんが書いている。さらに、〈興居島屋〉へ行き、石丸さんと立ち話しながら、『茂田井武画集 1946-1948』(JULA出版局)に眼が釘付け。漫画、カットまでを網羅した画集のほか、別冊が二冊(漫画の復刻と解説)が付いているのだ。ほ、ほしい……。しかし、1万8000円なので諦める。いつかドコかで(文化祭の古本市とか)で出会える日を夢みて。


ウチに帰り、自転車で『おに吉』を配布して回る。〈往来堂書店〉で、「異色作家短編集」2のフレドリック・ブラウン『さあ、気ちがいになりなさい』(早川書房)を見つけた。往年の名シリーズの復刊。デザインも一新している。持っている巻が多いが、星新一訳のブラウンはたしか持ってなかったので、買う。題名を「狂人」とか「サイコ」とかにせず、昔のママにしたのは、見識でしょう。ほかに、『散歩の達人』11月号(特集「80年代東京を歩く」)とムック『東京大人のカフェ時間』を。〈古書ほうろう〉では、加太こうじ『街の自叙伝』(日本図書センター)800円と、ウタタネのCD[kira kira そっと夜の国](オフノート)を買う。今日はナンだか散財してしまった。


郵便で、〈荻文庫〉から『唖蝉坊の会のこと』というパンフレット(3500円)が届く。わずか24ページの薄さだが、添田唖蝉坊の顕彰の会のようすが判る資料。末尾の名簿には知ってる名前がゾロゾロ。阿瀧康さんより詩誌『ガーネット』第47号届く。「今、わたしの関心事」というアンケートにぼくも一文寄せた。行数計算して書いたハズだが、あと5行アキがあった。もうひとつエピソードが入れられたなあ。晩飯(ブリ大根)を食べたあと、原稿のアカ入れを1時ごろまで。ようやく200枚まで終った。