ダメな日にはディジリドゥを

朝8時半に起きる。朝食はトコロテン。朝っぱらから書留で、イヤな手紙が来る。仕事にかからなければマズイのだが、そのコトもあって、なかなか取り掛かれず、東野圭吾『学生街の殺人』(講談社)を最後まで読む。いろいろ考え事しながら読んでいたら、むやみと時間がかかり、気がつけば1時半。えっ、いつの間に?


谷中に出かけていた旬公が戻ってきて、親子丼をつくって食べる。そのあと、ちょっとやりだすも、また中断。どうも今日はダメな日のようだ。夕方までダラダラし、6時ごろに出かけて、高円寺へ。〈JIROKICHI〉で『ぐるり』の五十嵐さんと待ち合わせ。ぼくが着いたときには、すでに空いている席が少なかったが、始まる頃には立ち見が出る盛況だった。


今日は「DIDGERIDOO MAGIC」として、荒井ABO誠(ディジリドゥ)をリーダーに、渋谷毅(p)、 三好"3吉"功郎(g)、ヤヒロトモヒロ(perc)、小川美潮(vo)というメンバーによるセッションだ。ディジリドゥはオーストラリアの民族楽器で、マッターホルンみたいに長い楽器。管楽器でありながら、パーカッションでもありボーカルの増幅装置でもあるという不思議な楽器。ナマで聴くのは初めてだが、ヒト吹きで地面が揺れるような迫力がある。荒井ABO誠は、この店のオーナーだが、オーストラリアを旅してディジリドゥを学んだのだとか。前半は完全フリーのセッション。ヤヒロトモヒロの叩き出す一音一音が、ディジリドゥと渾然一体となって響く。後半もほぼフリーだったが、[ワン・ノート・サンバ]など小川美潮の持ち歌もやった。アンコールの[ケ・セラ・セラ]は渋谷毅のピアノがよかった。


終わってから、〈古本酒場 コクテイル〉へ。テーブルに座って、あれこれ話す。帰省していたという狩野さんも、あとから顔を出す。気がつけば11時半。急いで中央線に乗り、帰ってくる。ナニも生み出さない日だったが、たまにはこういう日があってもイイ。