奈良の天然さん

朝8時半に起きる。昨夜、宇多さんが「用事があって、9時に◎◎に集合するから」と云っていたので、もう出たのかな? と思って、二階に声をかけると、まだ寝ていた。「宇多さん、用事があったんじゃないの?」と訊くと、「そうだったかなあ」と不審げだ。旬公と代わる代わる、昨夜宇多さんが云ってたコトを説明したら、ようやく思い出した。宇多さんは正真正銘、掛け値なし、ほんまもんの天然である。だから、好きなんだけど。


旬公は今日一日、ココで休んでいるという。一緒に出て、喫茶店でモーニングを食べ、近鉄奈良駅で別れる。そこから京都に出て、12時過ぎののぞみ号に乗る。昼飯は、鮭寿司弁当。まあまあウマイ。〈ちちろ〉で買った、五木寛之『こがね虫たちの夜』(河出書房新社)の表題作を読む。大学時代を描いたこの作品に、同級生だった川崎彰彦が「ぼくの早稲田時代」で書いたのと重なる部分があるのだ。キザな感じがして敬遠していた作家だが、さすがに達者であり、かなり面白く読んだ。1時半に東京駅着。


ウチに帰ると、先週号の『週刊朝日』が届いていた。「読書日和」のぼくの写真は、コミさん帽をかぶって、ますます丸い。阿瀧康さんからは『ガーネット』第46号が届く。日録で「一箱古本市」に行けなかったハナシが。例の「サンプラザ古本市」のエプロンについても触れられている。溜まっていたメールをチェック。返事を書くのに時間がかかり、そのうち夕方になった。〈ブックオフ〉で、角川文庫版の『こがね虫たちの夜』を105円で。この版には、川崎彰彦さんが解説を書いているのだ。坂田靖子『時間を我等に』(早川書房)も105円で。


晩飯は、東京駅で買ったチキン弁当(好きだねェ)。ビデオで《ファイナル・ディスティネーション》(2000、米)。なんだ、こりゃ。落語みたいなハナシだなあ。怪奇現象がどれも、まずAが壊れて、それがBにかぶさってというようにドミノ倒しなのが、笑える、というか、力が抜ける。そのあと、「早稲田古本村通信」の原稿を書く。遅れてすいません。そのあと、明日書かなければならない原稿の資料をひたすら読む。


そういえば、出かけている間に、このブログのアクセスカウンターが10万を超えました。あと、日記自体も6月末でまる一年に到達しています。いつの間にやら、というのが、実感です。読んでくださっている方に、感謝です。